しぜん標本箱/第13回 何の幼虫?/伊達市室蘭市を含む西胆振のポータルサイトむしゃなび

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掲載日:2006.06.16 [1478]


第13回 何の幼虫?


 


 家庭菜園真っ盛りの季節がやってきました。キャベツの苗を定植したとたん、チョウチョがやってきます。オスとメスが交尾をして、キャベツなどのアブラナ科の葉っぱに一つずつ卵を産み付けるためです。卵から孵った幼虫は隊列を作って、葉っぱを食べ続けます。 
 数年前(記録では1996年)に北海道に上陸して、たちまち子孫が増えてきたオオモンシロチョウ。飛んでいるときは少し羽根が大きいぐらいで、一般的な「モンシロチョウ」とあまり区別がつきません。しかし幼虫は写真のとおり、黒い斑点模様があるのですぐに判別できます。
 このオオモンシロチョウも本来の分布域は、ヨーロッパから東アジアにかけてのユーラシア大陸が原産で、ロシア沿海州から直接飛来したという説が最近では有力になりつつあるそうです。いずれにしてもこのチョウは、湿度が低く、比較的涼しい北海道や青森に適していると言われています。 
 昆虫のからだの表面を覆っている成分を調べている専門家によると、蛹(さなぎ)の表面を覆っている油のような物質の厚さにより、寒冷地に適応する種類と、暖地に適応する種類があるそうです。どうやら、この成分の厚さが寒い地方の生活に適応している可能性が高いそうです。   
 また、一般のモンシロチョウは高温多湿の本州から冷涼な北海道まで適しているそうです。 
 
 
むしゃなび昆虫図鑑 No.4
昆虫名 オオモンシロチョウ オオモンシロチョウ
分 類鱗翅目 シロチョウ科
学 名Pieris brassicae
分 布ヨーロッパから東アジアにかけてのユーラシア大陸・北海道・青森
大きさ開帳60mm
生息場所北海道・青森
出現期初夏から秋
特 徴幼虫の食草はアブラナ植物(キャベツ、ブロッコリーの害虫)。
解 説記録では1996年に北海道で確認された。
《飯塚淳市》

飯塚淳市プロフィール

飯塚淳市 
 
 生まれも育ちも東京の下町。まだまだ田んぼや池など広がっている中で、物心ついたころからナメクジやシャクトリムシなどの虫を牛乳瓶に入れては玄関に並べる、生き物好きの子どもだった。 
 幼稚園に入る頃のペットはナメクジ。小中学生時代は、部屋中に水槽や虫かご、鳥カゴを並べ、「小さなペットショップにいる生き物はすべて」ペットとして飼ったそう。高校生になると蛇に興味を持ち、アオダイショウを飼って卵を産ませ、幼蛇を飼育したことも。 
 そのまま生き物への興味を持ち続け、北海道の大学に入学し、昆虫学や動物学を学ぶ。キツネが年間にどれだけの昆虫を食べたかを研究し卒業論文に。身体の中のことが知りたくなって大学院へ進み、繁殖生理学を修めた。 
 その後、教師になり、子どもたちに生き物のことを教え、伝えている。 
 現在、北海道教育庁胆振教育局社会教育指導班の社会教育主事。伊達市のカルチャーセンター内の伊達市教育委員会社会教育課で、子どもたちとともに自然に親しむプログラムなどを年間を通じて企画開催している。 
《編集部》



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