しぜん標本箱/第5回「林道ウォッチングのすすめ〜歩行性昆虫(1)」/伊達市室蘭市を含む西胆振のポータルサイトむしゃなび

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掲載日:2005.10.11 [1045]


第5回「林道ウォッチングのすすめ〜歩行性昆虫(1)」


野山を歩く目的は人それぞれです。健康のためのウオーキングあり、野花を見て楽しむ人、いろんな気持ちで林道を歩いています。 
エゾリスも見たい、昆虫類も見たいと樹幹を見たり足元を見たり首を上下に動かしながら歩いていると、林道脇の葉の上や樹木の裏側でなにやらゴソゴソ。視点を変えると虫たちの知られざる世界をかいま見ることができます。 
 
正式な分類ではありませんが、林道をゴソゴソ歩いている虫たちがいます。これぞ歩行性昆虫。大空を飛ぶよりも歩く方が得意な昆虫たちのことを言います。 


林道を忙しげに歩いていたのは、エゾマイマイカブリ(体長4センチメートル)。漢字で表すと「蝦夷舞舞被り(蝦夷:北海道、舞舞:カタツムリ、被り:カタツムリを食べるときに殻の中に頭を突っ込んで被っている)」と書くそうです。 
 
北海道の長い冬は、腐りかけた木の中でじーっと我慢して越冬、春になると活動を再開し、カタツムリやミミズを捕らえ、だ液で肉を溶かしてその汁を吸います。 
 
また、前ばね(硬い羽)が開かず、後ばね(飛ぶための羽)が退化してほとんどなくなっているのです。このため地上を歩いて餌を探しています(歩行生昆虫という)。
 
キツネも同じ林道を歩き回っています。キツネにとっても格好の餌となり、キツネの糞の中にこのマイマイカブリの硬い前ばねが残っていることもあります。 
 
むしゃなび昆虫図鑑 No.6
昆虫名 マイマイカブリ マイマイカブリ
分 類鞘翅目 オサムシ科
学 名Damaster blaptoides
分 布日本全国
大きさ全長約40o
生息場所山林
出現期春から晩秋
特 徴肉食でカタツムリなどを餌としている。飛ぶことはできない。
解 説オサムシの仲間では大型で、日本特産の昆虫
《飯塚淳市》

飯塚淳市プロフィール

飯塚淳市 
 
 生まれも育ちも東京の下町。まだまだ田んぼや池など広がっている中で、物心ついたころからナメクジやシャクトリムシなどの虫を牛乳瓶に入れては玄関に並べる、生き物好きの子どもだった。 
 幼稚園に入る頃のペットはナメクジ。小中学生時代は、部屋中に水槽や虫かご、鳥カゴを並べ、「小さなペットショップにいる生き物はすべて」ペットとして飼ったそう。高校生になると蛇に興味を持ち、アオダイショウを飼って卵を産ませ、幼蛇を飼育したことも。 
 そのまま生き物への興味を持ち続け、北海道の大学に入学し、昆虫学や動物学を学ぶ。キツネが年間にどれだけの昆虫を食べたかを研究し卒業論文に。身体の中のことが知りたくなって大学院へ進み、繁殖生理学を修めた。 
 その後、教師になり、子どもたちに生き物のことを教え、伝えている。 
 現在、北海道教育庁胆振教育局社会教育指導班の社会教育主事。伊達市のカルチャーセンター内の伊達市教育委員会社会教育課で、子どもたちとともに自然に親しむプログラムなどを年間を通じて企画開催している。 
《編集部》



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