しぜん標本箱/第9回「足跡探検隊〜エゾリス編〜」/伊達市室蘭市を含む西胆振のポータルサイトむしゃなび

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掲載日:2006.01.02 [1395]


第9回「足跡探検隊〜エゾリス編〜」




 我が家は今のところ薪ストーブで暖をとっています。薪を調達するのに苦労していますが、地球温暖化問題と家庭経済問題を少しでも解決しようと微々たる努力を重ねております。それにしても今年の12月は寒いし、雪も多い。廃材の薪がいつまでもつか少々心配です。 
 
 ところで、野生の動物たちもこの厳しい冬を乗り越えなくてはなりません。北海道のヒグマは穴を掘り「冬ごもり」中ですが、多くの哺乳動物は雪が降ろうが体を維持するため餌を調達しなくてはなりません。 
 
 樹上生活をするエゾリスたちは、鋭い爪と長い尾を巧みに操りながら樹間を滑るように走り抜けていきます。厳しい冬期間は蓄えた餌の他に、木の皮、冬芽やサルノコシカケ(キノコの仲間)などを食べています。 


 
 また、冬の積雪期は野生動物の観察にもってこいの季節です。真冬のエゾリスは晴れた日の午前中に出くわすことが多く、時折、雪上に降りてきてかわいい「足跡」を残してくれます。足跡探検としては樹上をきょろきょろ、足下をきょろきょろ、運がよければ樹上で愛くるしいエゾリスの姿が観察でき、雪上では足跡が観察できます。 
 


 
 私の恩師である門崎允昭博士の著書「野生動物痕跡学事典」の中に“野生動物の生態調査の基本は謙虚な気持ちでその生活地に入り、遭遇した一挙一動を逐一記録することと、そこにいるかも知れない動物たちの心を思いやりながら……謙虚に真摯に自然と人の関わりを考え……”とあります。 
 
 厳しい冬を必死で生きていく野生の動物たちを、驚かさないように謙虚に真摯に見つめていきたいと思います。 
 
むしゃなび動物図鑑 No.11
動物名 エゾリス エゾリス
分 類齧歯目 リス科
学 名Sciurus vulgaris orientis
分 布北海道の林や森林地帯
大きさ頭胴長26p、尾長17p
生息場所森林や林
出現期通年
特 徴体色は下面が通年白色、上面は灰色から褐色。夏毛と冬毛があり、冬毛は耳介に長い毛が生える。
解 説出産は春から夏にかけて、3〜4頭の子供を産む。通年観察できるが、特に冬期間は木に葉がないため観察しやすい
《飯塚淳市》

飯塚淳市プロフィール

飯塚淳市 
 
 生まれも育ちも東京の下町。まだまだ田んぼや池など広がっている中で、物心ついたころからナメクジやシャクトリムシなどの虫を牛乳瓶に入れては玄関に並べる、生き物好きの子どもだった。 
 幼稚園に入る頃のペットはナメクジ。小中学生時代は、部屋中に水槽や虫かご、鳥カゴを並べ、「小さなペットショップにいる生き物はすべて」ペットとして飼ったそう。高校生になると蛇に興味を持ち、アオダイショウを飼って卵を産ませ、幼蛇を飼育したことも。 
 そのまま生き物への興味を持ち続け、北海道の大学に入学し、昆虫学や動物学を学ぶ。キツネが年間にどれだけの昆虫を食べたかを研究し卒業論文に。身体の中のことが知りたくなって大学院へ進み、繁殖生理学を修めた。 
 その後、教師になり、子どもたちに生き物のことを教え、伝えている。 
 現在、北海道教育庁胆振教育局社会教育指導班の社会教育主事。伊達市のカルチャーセンター内の伊達市教育委員会社会教育課で、子どもたちとともに自然に親しむプログラムなどを年間を通じて企画開催している。 
《編集部》



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