しぜん標本箱/第11回「おじさんたちのエゾサンショウウオ談義」/伊達市室蘭市を含む西胆振のポータルサイトむしゃなび

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掲載日:2006.04.14 [1051]


第11回「おじさんたちのエゾサンショウウオ談義」




先日、夜の会合でお花屋さんのご主人様とお話しをする機会がありました。ひょんなことからお互いサンショウウオ好きがわかり、50歳代半ばのお花屋さんと50歳代突入の筆者とサンショウウオ談義に花が咲きました。 
サンショウウオやカエルは、桜の花が咲く頃になると寒天様の卵塊を林道脇の水たまりや池に産み付けます。 
これら両生類の多くは寒天様の膜の中に卵があります。北海道のカエルは球状で、互いにくっついてひと塊になっています。サンショウウオは緩やかならせん状の卵嚢に包まれ、水中の枯れ枝にからみついています。 
 
北海道には2種類のサンショウウオが住んでいます。道東を住みかにするキタサンショウウオ、北海道にのみ棲息しているエゾサンショウウオ。伊達に棲息しているのはエゾサンショウウオです。 
卵から孵った幼生はオタマジャクシよりもスマートで魚の様に見えます。前任地の学校で担任をしていたときに、この卵を採ってきた生徒たちと教室で飼育していました。 
 
乾燥イトミミズを毎朝ピンセットで口先に持っていくと、大きな口でパクリ。みるみる成長し、魚のように泳いでいたサンショウウオの幼生は一晩のうちに足が出て陸地に上陸します。4本足でゆっくり、堂々と歩く姿を見ていると大げさですが「進化」のドラマを観ている様です。 
 
子どもの頃には身近な小動物に残酷なこともしましたが、虫、カタツムリや青虫などの飼育を通した体験は、一生忘れることができない思い出になっています。 
サンショウウオ談義に熱がこもり、お花屋さんの瞳もなんだかサンショウウオの瞳の輝きに思えてきた頃、お隣にいた女性が微笑みながらおじさんたちを暖かく見守っていてくださいました。 
 
むしゃなび動物図鑑 No.15
動物名 エゾサンショウウオ エゾサンショウウオ
分 類有尾目  サンショウウオ科
学 名Hynobius retardatus
分 布北海道固有種
大きさ全長約10〜20p
生息場所幼生は沼や池、成体は水辺のある樹林帯
出現期春に沼や池で産卵
特 徴前足の手が4指(し)、後足が5趾(し)で、体色は黒く金色の斑点がみられる。
解 説北海道本島だけに生息し、平地から高山帯まで生息する。
《飯塚淳市》

飯塚淳市プロフィール

飯塚淳市 
 
 生まれも育ちも東京の下町。まだまだ田んぼや池など広がっている中で、物心ついたころからナメクジやシャクトリムシなどの虫を牛乳瓶に入れては玄関に並べる、生き物好きの子どもだった。 
 幼稚園に入る頃のペットはナメクジ。小中学生時代は、部屋中に水槽や虫かご、鳥カゴを並べ、「小さなペットショップにいる生き物はすべて」ペットとして飼ったそう。高校生になると蛇に興味を持ち、アオダイショウを飼って卵を産ませ、幼蛇を飼育したことも。 
 そのまま生き物への興味を持ち続け、北海道の大学に入学し、昆虫学や動物学を学ぶ。キツネが年間にどれだけの昆虫を食べたかを研究し卒業論文に。身体の中のことが知りたくなって大学院へ進み、繁殖生理学を修めた。 
 その後、教師になり、子どもたちに生き物のことを教え、伝えている。 
 現在、北海道教育庁胆振教育局社会教育指導班の社会教育主事。伊達市のカルチャーセンター内の伊達市教育委員会社会教育課で、子どもたちとともに自然に親しむプログラムなどを年間を通じて企画開催している。 
《編集部》



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