野田 「だて噴火湾アートビレッジ」は、噴火湾文化研究所のメイン構想です。この2年間、絵画、音楽を柱に、噴火湾文化研究所を拠点に試行錯誤でやってきました。息の長い活動にしたいので、ソフト面、施設面で何が必要かを議論できればと思います。
だて噴火湾
アートビレッジ構想
大島 この構想は、絵画、音楽、文学の3部門で実施、または準備が進んでいます。将来の伊達市の文化行政を担ってくれる人材育成を目的に、日本や世界で活躍する方々を講師として招き、指導していただいています。同時にこれらマスタークラスの実施について多くの市民の理解を得るための啓発事業も進めています。
この構想は、芸術監督の野田弘志先生の約10年の活動を経た上にできあがりました。まずご本人よりその想いを皆さんにお話いただきたいと思います。 (下のコラム)
文化の人材育成
だれがやるべきか−
大島 私たちは、この野田先生の理念を構想の中心に置きやってきました。2年が経った中、このような進め方で良いのか、また、民間ではなく行政の
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中でやっていくことについてはどうなのかなど、率直な意見交換ができればと思います。
阿部 情報過多の東京では、音楽をやりたいという気持ちが芽生えづらいという状況にあります。一方、情報の少ない北海道では、高校2、3年生になって「今から音楽をやりたい」という話がきます。音楽をやりたいという気持ちのある子が多いのは素晴らしいですね。
道内でも、トマムや池田町などには音楽セミナーがありますが、これらは講師も生徒も東京からきています。生徒が地元という意味ではこの伊達の取組は画期的です。
野田 行政や国が積極的に取り組まない中で、行政が人的にも財政的にも応分の負担をするというのが素晴らしいのではないでしょうか。
楽木 民間がやろうが行政がやろうがどちらでもいいことです。問題は、何のため、だれのためにという目的がしっかりあり、それが理解されれば良いと思います。経済に置き換えると、利益が市民にいくならば、どこがやるかという議論には意味がありません。やれる者がやり、その果実を市民が得られれば良いことです。
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