また、洸先生がハイレベルの構想をお持ちならば、同時にアシスタントにきていただき、子どもや高齢者向けのチェロ入門コースを開く。チェロは高齢で始めてもいいですから。
ただ、逆に言えば、なぜ岩崎先生ですか、なぜ伊達ですか?という裏付けをきちんと押さえることが大切です。
大島 こうやって話をしてみると、伊達の中で指導に入る人たちと一緒にやっていく道が見えてきました。
石田 人と人との関わりですから、こちらの意図を説明して、積極的に働きかけレスポンスをみながら常にやっていくしかないと思います。
皆さん芸術には興味があります。北海道基準でなく、世界基準のものに伊達でふれられるのですから。
芸術活動・教育活動そのものが
地域おこしに
大島 洞爺湖町で行われて10年になる彫刻のビエンナーレ。今年旧役場を芸術館としてオープンしますが、それが街に定着するのでしょうか?
|
|
阿部委員 コンクールでまち起こしをするというところはあります。音楽のコンクールは、ステータスがでてくると参加費がとれるので、採算がとれるのです。何か物が残る訳ではないのですが継続しています。
楽木 洞爺湖のビエンナーレは行政がやっているのではありません。民間が実施の原動力で、大きなお金が動いています。また目的は、世界から彫刻を集め多くの人に見てもらおう、ということです。
大島 スタンスも目的も違うのですね。
信木 芸術活動に加え教育活動は、地域を起こします。拠点づくりとも関わってくるのですが、街全体がこの噴火湾文化研究所という施設に目を向け、足を運ぶこと。その2点が必要充分な点であると考えます。
ここでシャーマンコレクションや野田先生・永山先生の作品を見てインパクトを受けたら、市民からはそれなりの理解が得られます。
知らないというのは怖いことで、文化の良さを知り感じてもらうには積極的に来ていただくことが大切です。この施設の名前を冠して、小さな催しを繰り返す、または市内各所でゲリラ的に事業を行うなど、そのようなことの継続によって街全体の意識が噴火湾文化研究所へ向かうことが大切です。それは行政の仕事ですね。この研究所が総合文化施設として認知されることが早道です。
<次のページへ>
|