伊達発

人生いろいろ(9)

心の伊達市民 第一号

心の伊達市民 第一号伊達季節移住のススメ

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北海道伊達市に2003年夏より毎年季節移住に来ていた東京出身のH氏。夏の間の3ヵ月間をトーヤレイクヒルG.C.のコテージに滞在していたが、ゴルフ場の閉鎖で滞在先を失う。それ以降は行く先が無く、都心で徘徊の毎日。

「人生いろいろ」も9回目となった。
でも実際は初回は番号を付けておらず、2回目に(1)を付けたので本当はこれが10回目となる。

もうそろそろネタ切れとなり、更に続けると存命中の人が登場する恐れがあるので、このシリーズはこれで終りとする。

「豊洲ららぽーと」から晴海方面を見る。

 

最後の回に登場する2人の内の1人目は、今は行方不明のY子さんである。
彼女は仕事関係の同業ではないが、ある会で出会った。

最初の印象は「小太り」で、「おしゃべり」で、「態度がでかい」だった。
でも付き合い出してしばらくし、彼女のことを色々と知ったら面白い女だと分かった。

豊洲から「豊洲ぐるり公園」のテラスを歩く。

 

彼女は割合に良い家の出で、就職は縁故関係で得た国会議員の秘書だった。
そこで世の中の裏を垣間見たようで、しばらくして赤坂で高級麻雀クラブを開業した。

そこは会員制で、政治家や経済界の大物が来て麻雀をし、密談をする場所だったようだ。
高額な賭けマージャンをしていることが警察に知られ、摘発前にクラブを閉鎖した。

豊洲から晴海大橋へ向かう。

 

次に始めたのがそこで知り合った人の紹介か、パソコンの販売だった。
まだパソコンが世に出たばかりの頃で東芝の代理店になり、販売とパソコン教室だった。
これは儲かったらしい。

この頃に私は彼女と知り合った。
色々と話をする内に、彼女の亭主は大手銀行の取締役であると分かった。
彼女はほとんど家事をしないので、亭主は朝食から常に外食だったようだ。

「釣り針、釣り糸等は必ずお持ち帰り下さい」。

 

彼女とはウマが合ったのか、私の家族の海外旅行にも参加したほどだ。
ある時、香港旅行に行った。
香港到着当日にホテルに入り一休みしてから、みんなでショッピングに行った。

大きなショッピングモールでエスカレーターに乗ったが、彼女は我々から少し遅れてエスカレーターに乗った。

クラシックな街灯があった。

 

降りたところにあった店に入り買い物をして、支払いの段になって彼女は私に言った。
「財布を盗まれた!」。

色々とその時の様子を聞いてみたら、「エスカレーターで降りる時に、自分の前にいたオジサンが新聞を落とし、それを拾うために立ち止った。
そうしたら後ろの人にぶつかられ団子状態になった」と言った。
これは典型的な観光客狙いの窃盗手法だ。

「晴海大橋」の真下で。

 

彼女はパスポートから、なにからなにまで貴重品を全部、その時に盗まれたのである。
それからがY子さんの本領発揮である。
しょげるかと思ったら、すぐに気を取り直して買い物を続け、大きな家具まで買ったのには驚いた。

しかも支払いは全て、私のクレジットカードを使ったのである。
一応は警察に届けたが、その時に警察官に言われた。「これは、1日に2~3件ある」。
今ごろ彼女はどうしているか? 「人生いろいろ」である。

夏の名残りの積乱雲。

 

(おまけの話)
このシリーズの最後に登場してもらうのは、私の地元のXさんである。
彼は同じ中学・高校の先輩で、小さな輸入商社を自営していた。
一時は同じゴルフクラブに所属していたこともあったので、それなりに親しかった。

ある時、数人で長野方面にドライブに行った。
誰かが「ここまで来たのなら美味しいそば屋があるから、そこで昼飯にしよう」と言った。

都道2号線に架かる「豊洲大橋」

 

その時のXさんの言葉である。
Xさん「そこは幾ら?」
Zさん「1000円くらいだと思う」
Xさん「おれは昼飯には500円以上は出さない」
私   「それなら私があとの500円を出したら、行く?」
Xさん「それなら俺も行く」
これにはみんな驚いた。

豊洲ぐるり公園には毒蜘蛛の「セアカゴケグモ」がいるらしい。

 

ある時、私は仕事の相談で、Xさんの会社に呼ばれた時の話である。
Xさん「コーヒー、飲むか?」
私   「飲みます」
インスタント・コーヒーとお湯を持って来たXさんはまた聞いた。
Xさん「砂糖はいる?」
私   「下さい」

するとXさんは、やおら自分の事務机の引き出しから使い残しのスティックシュガーを取り出した。
それは以前にXさんが半分だけ使って、しまっておいたものだった。
ケチもここまで徹底すると、「美学」になる。「人生いろいろ」である。

都道2号線に設置されている防潮水門(水深3.94メートル)

 

 

 

 

 

 

 

 

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