伊達発

落語で味わう江戸の食文化 

心の伊達市民 第一号

心の伊達市民 第一号伊達季節移住のススメ

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北海道伊達市に2003年夏より毎年季節移住に来ていた東京出身のH氏。夏の間の3ヵ月間をトーヤレイクヒルG.C.のコテージに滞在していたが、ゴルフ場の閉鎖で滞在先を失う。それ以降は行く先が無く、都心で徘徊の毎日。

最近の私は落語づいている。図書館で「落語で味わう江戸の食文化」という本を借りた。
そこに登場するのは演題と食べ物の関わりを書いた本だが、それに付いて私が食べた経験を書いてみた。

落語に登場するのは蕎麦、寿司、鰻、天婦羅、饅頭、飯、泥鰌、鯛、秋刀魚、河豚、鮑、鰯、猪鍋、うどん、おでん、餅菓子、酒などである。

【落語で味わう江戸の食文化】★★★

 

紙面の関係で、この中から落語に登場する10種類の食べ物に付いて書いてみる。
蕎麦であるが、「時そば」、「そば清」、「そばの殿様」などがあるが、私は「時そば」と「そば清」を知っている。

蕎麦は毎日のように、昼飯に食べている。有名店にはほとんど行かないが、神田・淡路町の「やぶそば」と「まつや」が有名だ。「やぶそば」は量が少なく、値段が高い。それに友人と一緒に行ったら、個別の支払いを拒否されたので、それ以来、行っていない。割り勘にするようなお客は、相手にしていないのかもしれない。

芝大門「更科布屋」

 

寿司であるが、これが意外だが落語には「五人まわし」しか無いようだ。
私は生魚をあまり好まないので寿司はたまにしか食べないが、落語に登場するのは江戸前ではなく関西風の押し寿司である。落語に江戸前寿司が登場しないのは、江戸前寿司が出来たのがかなり後の時代という理由らしい。

今年のいつだったか、浅草の回転すし店に入った時の話である。
テーブルのタッチパネルから注文した寿司がレーンを通って私のところに来たのに、初めての経験なのでそれを取り上げなかったら店員が駆け付けて来て、『すみません。取って頂かないと、レーンが使えなのです』と言われた時は恥ずかしかった。

回転寿司「くら寿司」(浅草)

 

「鰻」であるが、「鰻の幇間」、「素人鰻」、「子別れ」などがある。
私は鰻は大好きで、最後の晩餐にも食べたいくらいである。

以前は野田岩に通っていたが、最近は築地場外市場の「はいばら」に行っている。
味は野田岩に負けていないで、値段は半値である。店内は野田岩のように豪華でもないし、和服の女性がサービスもしてくれない。それに野田岩と違い、10%のサービス料は不要である。

うな重「はいばら」(築地場外市場)

 

「鯛」であるが、「さくら鯛」、「猫の災難」などがある。
昔は祝い事があると、我が家でも必ずどこからか「尾頭付きの鯛」が届いたものだ。
「秋刀魚」は「目黒の秋刀魚」が有名である。

今年も秋刀魚は不良で、やせ細っているのに値段は高い。
10年ほど前に私達が伊達市に滞在した時は、イコロ農園で「秋刀魚パーティ」をした。
その時に「釧路の秋刀魚は立つ」というのを実体験したが、本当だった。

ホテル「TOKYU STAY」の大きな鯛(築地場外市場)

 

「河豚」であるが、「河豚汁」があるが、庶民的な食べ物ではないのであまり落語には登場しない。
河豚も私は大好物で、年末には取り寄せても食べる。

30年も前のことだが、下関のフグの名店で、日清講和条約を締結した歴史に登場する料亭「春帆楼」に女房と行ったことがある。コース料理を注文し、支払いの時に驚いた。1人前3万5000円+サービス料だった。
「現在はいくらか?」と思って調べたら、資本が変り、なんと2万2000円で30年前より安くなっていた。

勝鬨橋の袂のふぐ屋「天竹」(毎月29日はフグの日)

 

「鮑」であるが、「鮑熨斗」があった。やはり高価な食べ物は演題も少ないようだ。
これもかなり昔のことだが、女房と伊勢神宮にお参りした後に鳥羽まで行った。
港の看板に鮑料理が見えた。その夜は、定期船連絡船に乗って離れ小島「菅島」の旅館に泊ることにした。
そして鳥羽港から電話で『夕食に鮑を食べたい』と伝えた。

旅館のオヤジは『仕入れの都合があるので、いくつくらい?』と聞くが、『食べてみなければ分からないので、いっぱい』と言っておいた。
夕食に「刺身、巨大な踊り焼き、煮つけ」が出て来て、食べ切れなかった。
翌日の朝食にもオヤジが仕入れた鮑を食べさせられて、あんなに沢山の鮑を食べたのは、人生で最初で最後だった。

「鮑の踊り焼き」も、最近は食べたことがない。

 

(おまけの話)
「天婦羅」であるが、「王子の狐」がある。
伊達市に滞在した時に、驚いたことがあった。
「テンプラ」と言うと東京では「天婦羅」だが、伊達市では「さつま揚げ」のことだった。

「ヤキトリ」と言うと東京では肉が「鳥」であるが、伊達市の隣の室蘭では「豚肉」だった。
では『東京風の焼き鳥はなんて言うの?』と聞いたら、『鳥のヤキトリ』だと言う。
日本は狭いようで、広いのである。

私の好きな「銀座・天一」

 

「餅菓子」であるが、「幾代餅」、「黄金餅」、「やかん」などがある。
私は甘い物に目が無いので、東京の甘い物、特に老舗の和菓子屋は殆ど知っている。

最中なら「空也」、鹿の子なら「鹿乃子」、どら焼きなら「うさぎや」、大福なら「岡埜栄泉」、羊羹なら「虎屋」がお勧めである。他にも多くの老舗もあるし、新興勢力も出て来ている。
餅菓子は同じ1個でも、ケーキよりズーと安いところも気に入っている。

「どら焼き」(上野うさぎや)

 

落語に登場するもので一番多いのは、なんと言っても「酒」である。
私は酒を飲まないので、酒の話は書くことが出来ない。
今回、取り上げた演題で、聞いて知っている落語はわずかに3題だけだった。

私は寄席に行くことが殆ど無いので、メジャーじゃない落語は知らないのである。
これからは今回、登場した落語をタブレットのイヤフォンで、秋の夜長に寝ながら聞こうと思っている。

「玉子焼き」(築地・山長)

 

コメント

    • 信濃 征太郎
    • 2021.10.05

    落語を聞いている時は時間の経過がゆったりとするように思えます。腰痛で身動きが取れなかったときによく聞きました。落語では聞いていないが、河豚では同じような経験をしたことがあります。会社勤めのころ、みんなで食べに行こうとなり、支払いの時になって青ざめたことを思い出します。

    • Shinji
    • 2021.10.05

    長らく日本語から離れていると、読めない漢字がでてきます。河豚が読めない。昔読めたのを覚えているけど、サッと見たときにわからない。なぜ、魚なのに豚? 海にいるのに河?外国人が日本語を学ぶ難しさに同情します。
    読み方もまた。(一月)ひとつき、いちがつ、しょくつう、(食通)すずらん通り、の通という漢字の読み、国の読み方、米中仏となども外人にとってはむずかしいでしょう。