I Love Gaeden お庭大好き Vol.2 ●三栄子さんの庭/伊達市室蘭市を含む西胆振のポータルサイトむしゃなび


◆ I Love Gaeden お庭大好き Vol.2 ●三栄子さんの庭 ◆
掲載日:2012.07.12 [1498]


 
花々の咲き乱れる花園。 
センス抜群の、三栄子さんの庭を訪ねた。 
 
 
7月半ばの庭で存在感バツグンなのはバーバスカム・ウエディングキャンドル。 
長い花穂を立ち上げていた。 
 
 
ふんわりと淡いピンクのバラは一面のカモミールをバックに。 
 
 
様々な形、様々な色の葉。リズムのある緑の風景を作っている。 
奥には白いホタルブクロやジギタリスのピンク花も見える。 
 
 
さわやかな白い薔薇のコーナー。 
手前は「アイスバーグ」、壁に沿わせているのは「新雪」。どちらも四季咲き。 
 
 
クリスマスローズがとにかく大好き、という三栄子さん。 
おどろくなかれ、そこいら中にクリスマスローズ。 
他にも育成中の株がたくさんあり、こぼれ種で自然に芽が出たものを 
育成に適した場所に植え替え、大切に増やし続けているそうだ。 
「八重などの新しい品種より、一番単純なクリスマスローズが好きなんです」 
 
 
背の低いゲラニウムサンギネウムと競い合って咲いている白い小花は 
シコタンハコベ。野の風情を持っていてなんとも可憐。 
 
 
お友達からもらったばかりだというカンパニュラ・サマンサ。 
 
 
花のあとも、宇宙人みたいな種のサヤが楽しいクロタネソウ。 
毎年こぼれ種で早春から芽を出すそうだ。繊細な葉もきれい。 
 
 
テラスに続く階段の足元には銀と黄色のギボウシが。 
階段の土台の境目にはデッドネットルが踏まれない位置をキープして咲いている。 
 
 
デッドネットルは半日陰に強い。オドリコソウの一種。 
 
 
ブラウン系のバラ「チョコフイオーレ」の根元に広がりつつあるのは 
青い小花のプラティア。バラの花色と絶妙な色合い。 
 
写真の上のほうに見える、白い貝殻のようなものが混ざっている土は、豊浦で生産されている「海の恵み」という培養土で、「ホタテ養殖業で発生した水産系有機資源をバークなどと混合して堆肥化したもの」だそう。 
三栄子さんは豊浦町が行なった無料配布のものなど含め、たっぷりと使用。 
土に混ぜ込んだりマルチングに使っている。 
 
 
玄関周りと階段には、青々としたコンテナガーデンが。 
素焼きの鉢で作ったポット人形もお出迎え。 
ガラスのウキにはサンドブラストで「鈴木設計室」と書かれ、洒落た表札になっている。これは知り合いのフジテッコウさんが作ったもので、他に、トレリスなども作ってもらっているが、使い勝手がよくしっかりしているので気に入っているそうだ。 
 
 
玄関階段の横の外壁には、さわやかなピンクのバラ 
「ローゼンドルフシュペリースホップ」が満開。外壁の赤土色に映える。 
バラの足元を守っている多肉植物のセダム・パリダムの 
少しクールな印象が、このバラにとても似合っていた。 
 
 
こちらは元気ハツラツの黄色と青のコンビネーション。 
黄色いのはキリンソウ、コレオプシス、青いのはベロニカとカンパニュラの仲間。 
 
 
こちらは隣(前)にある集合住宅の駐車場に面したダイナミックなボーダー花壇。 
幅2m前後、そして全長50m以上はありそうな贅沢さ。 
三栄子さんの庭と接した部分にはビロードモウズイカなどがのびのび育ち、 
奥のほうにはミント類やラムズイヤーなど、ハーブを集めてある。 
 
 
ボーダーの一番前端は消火栓がオブジェのようにたたずむ一角。 
なんだか消火栓も日光浴をしているみたいで楽しそうだ。 
 
 
消火栓花壇で怪しい植物を発見。こぶしほどもある巨大な頭の、なんだこれは?  
「黄金ヤグルマですって。これ、つぼみなんです」 
三栄子さんもおどろいて笑いながら日々開花を待っている様子。 
青いアマの花も興味しんしんでのぞきこんでいる。 
 
 
三栄子さんの庭には、色々な人が花を見にやって来る。 
この日も室蘭から花好きの知人が訪ねて来た。 
 
そして花の交換がはじまる。 
「これ欲しいな」 
「これ、いらない?」 
「これ丈夫?」 
「これ増えるよ」 
三栄子さんは惜しげもなく堀上げ、株分けをする。 
 
この庭を受け継いだのは約12年前。ここにあるほとんどの花は知人からもらったり交換して増やしたものだという。 
 
「はじめのころはどのくらいの背丈なのかも聞かずにもらっていたので、育ててみないとどんなものなのか分からず、植える場所を考えることができずにどこにでも植えていました。今は背丈だけでも聞くようにしています(笑)」 
 
ほんの少し位置を変えただけで花がつくようになった植物もあるそうで、今でも、それぞれ、その植物はどんな場所が好きなのか、探しながらの植栽や植え替えが続いているという。 
 
けれども、これほどの宿根草の種類、これほどの花を咲かせている庭は、 
そう簡単にお目にかかれるものではない。 
植物たちは、この庭が、すでに、とても好きそうだ。 
 

鈴木設計室  

※記事の内容は取材時の情報に基づいています。(取材2011年7月)  

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