アートするひと(11)写真 ねこまんが 作者・木元早苗さん/伊達市室蘭市を含む西胆振のポータルサイトむしゃなび


◆ アートするひと(11)写真 ねこまんが 作者・木元早苗さん ◆
掲載日:2012.06.29 [1178]

 
写真を組み合わせたまんが「ねこまんが」の作者、ウクレレさな(木元早苗)さんは、猫が大好き。現在は3匹の猫と、「伊達ウクレレ協会」の代表でもある夫の克弘さんとの5匹(?)暮らし。猫の2匹は、子猫のときに保健所から引き取った。さらに、隣り合わせの両親の家には保健所から来た猫が10数匹もいる。 
自宅をウクレレ教室としても使っているため、生徒さんたちにとってもかわいい仲間だ。 
 
「ねこまんが」は、 
ブログ「LET’s UKULELE」の中で、密かな人気を集めている1コーナー。 
登場するのは猫の「元気」くんや、「あずき」「カリブ」の猫姉妹。 
 
<一瞬を撮る>  
 
早苗さんのまんがは、まず、猫の微妙な表情を撮ることからはじまっている。猫の気持ちの動きの一瞬を写真に写し込む技は、技術ではなく、技術を越えた「愛情」や「猫と一緒に楽しむ力」の成せる技なのだと思われてならない。彼女の写真は、見る者に「猫ってそうだよね!」という嬉しい共感を与え、笑顔を誘う。 
 
また、写真に添えられる短い言葉は、写った猫の表情を端的に翻訳している。まるで猫の言葉が分かっているようだ。 
 
思わずほほ笑まずにいられない理由のもうひとつに、この写真やまんがから、作者自身の様子が想像出来てしまうことだ。例えば、そこに猫(特に「元気」)がいると何でも頭にのせてみたくなる作者。カメラを持っていないときでも一人でケラケラと笑っているのだろうと思え、それを想像するとまたおかしさが増す。猫たちの表情や添えられた言葉は、作者の心情でもある。
 
 
<スポン!と、かぶせる>  
 
木元家の猫たちは、小さいときから頭に色々なものをのせられることに慣れていて「元気」の場合、まったく「ねこまんが」にあるように「何かのってませんか?」「またですか?」という程度しか気にしておらず、しかも、早苗さん曰く、「カメラを向けると、写るのが分かっていてカメラ目線になる」「意識する」そうだ。 
 
「元気には、よく、すぽん!と帽子とかカツラをかぶせるんです」とにかく一瞬の隙をついて色々なものをかぶせているようだ。「かぶせたら、そのままかぶっていて、平気なんです。いつだったかアフロヘアーのかつらをすぽん!とかぶせたら、そのまま歩いていって普通に水を飲んでいるので「待て待て危ない危ない」とこちらがあわてたくらいです」
 
 
<ウクレレと一緒に歌う猫>  
 
一方、姉妹猫「カリブ」と「あずき」は、早苗さんが猫と遊ぶ態勢になるとそれを察してだいたいは散開していくようだが、ウクレレの練習がはじまると、一緒に歌い出すらしい。歌っている写真を見ると、これは普通に鳴いているのではなく正に「歌っている表情」だから驚く。これはきっと本当に歌っている。のかもしれない。 
 
ご夫婦そろって猫とウクレレが大好きだということで「猫の形のウクレレが欲しい」と言っていたが、ついに最近、サウンドホールが猫のかたちのウクレレを見つけたそうだ。
 
<看護師としての仕事>  
 
早苗さんは伊達ウクレレ協会の活動の他に、本業の看護師としての仕事では東日本震災の際に北海道から赴いた看護師の最初の一陣の一人として何度もニュースに取り上げられた。現地へ行ったときの光景は、しばらく人に話せなかったほど鮮烈なものだったと語り、いつか現地でウクレレ演奏ができたら、という夢を持っている。 
 
<「まだ災害は続いています」と早苗さん>  
 
7月には宮城県での「第一ブロック避難訓練」にアドバイザーとして赴く予定。また、9月には北海道の赤十字病院の救護班が伊達に集まって訓練と研修があり、企画と、講師としても指導にあたる。 
 
また、極めつけの大仕事は「DMAT(ディー マット)」関連の研修など。 
DMATとは、災害時などに緊急出動する救護隊で、各地の赤十字病院から集まる看護師たちをメンバーとして、今回発足されることになった救護部隊。早苗さんは、そのリーダーのひとりとして訓練に望む。
ねこの元気くんが、まんがの中で、ぽろりとつぶやくように世界平和を考えてるが、それは早苗さんの言葉でもあることは彼女の活動を見ればわかる。 
 
生きる者に対する愛情の深さと、喜びが、早苗さんの猫の写真に現れている・・・ 
そう感じずにはいられない。 
 
その写真を見るものが癒される理由は、そんなところにもあるのではないだろうか。

ウクレレさな(木元早苗) 伊達ウクレレ協会 
〒052-0013 北海道伊達市弄月町 TEL: 050-1111-7659 
むしゃなび内伊達ウクレレ協会のページ / ブログ「LET’s UKULELE」
 
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※記事の内容は取材時の情報に基づいています。(取材2012年)  

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