洞爺湖周辺の大地(ジオ)の恵みを味わおう パート3/伊達市室蘭市を含む西胆振のポータルサイトむしゃなび


◆ 洞爺湖周辺の大地(ジオ)の恵みを味わおう パート3 ◆
掲載日:2013.03.16 [1265]

 
<雪を活用した雪蔵ブランド野菜>  
 
今年は積雪が多く、うんざりしている方も多いと思うが、 
この雪を上手に生かしているのが「雪蔵野菜貯蔵施設」だ。 
洞爺湖周辺野菜を出荷するJAとうや湖では、平成20年に施設を竣工、 
現在、じゃがいも、長芋、人参、大根、ゴボウなどを貯蔵している。 
 
Aコープなどで販売されているじゃがいも類の袋に雪だるまの中で野菜達が寛いでいる可愛いイラストが描かれた「クリーンand雪蔵」商標登録マークを見かけた方も多いだろう。 
 
(左上:雪蔵ブランド野菜は親しみやすい「クリーンand雪蔵」のマークが目印)
 
雪蔵で貯蔵する大きなメリットは 
じっくり寝かせる事で糖度がアップし、美味しさが増すこと。 
なんでも作物は0℃近くなるとデンプンを糖に変え、 
凍結を防ぐため細胞内の細胞液を濃くする「自己保存機能」が働くのだとか。 
溶け出す雪水の影響で湿度が保てるため乾燥を防ぐ利点もある。 
 
現在、洞爺湖温泉ではこの雪蔵ブランドのじゃがいも「とうや」と 
洞爺湖あか毛和牛を使った地産地消コロッケを開発中。 
4月には発売予定なので期待したいところだ。 
 
 
(生産者、ホテル、飲食店などが協力しあい試食会を実施しながらコロッケを開発中)
 
 
<4月頃から春野菜が店頭に並ぶ>  
 
長い冬が終わり、春の息吹が感じられる 
爽やかな季節になるといよいよ春野菜が出荷される。 
お楽しみは春掘り長芋など根もの野菜だ。 
 
パート1で洞爺湖周辺の野菜が多品種なのは、 
有珠山の噴火で降り注いだ火山灰が良い効果をもたらしていると紹介したが、 
土壌は固い火山灰粘土質なので、 
根ものは時間をかけてじっくり育ち、自らに旨みをため込む。 
 
例えば長芋は短くて太いがっちりとした、力強い形状となり粘りが増すのだ。 
北海道でのブランド長芋といえば十勝エリアの「十勝川西長いも」が有名だが、 
湖マークのついた洞爺湖ブランドの長芋も徐々に人気が高まっている。 
 

(洞爺湖ブランドの長芋は湖マークが入ったパッケージが目印)
 
 
<農薬を極力抑えたクリーン農業を推進>  
 
早くからクリーン農法に取り組んでいるのもこの地域の特徴だ。 
農薬や化学肥料の使用を極力抑えた農業を推進し、北海道内で生産された環境に優しい安全・安心な野菜づくりを認定する「YES!clean認証」では17集団18作物を登録。 
 
(左: 
厳しい栽培基準に基づいて生産された安全野菜の認証マーク)
 
具体的には洞爺湖町、豊浦町、伊達市大滝区、壮瞥町エリアの 
農業者で組織されたそれぞれの集団で出荷する 
水稲、りんご、ばれいしょ、にんじん、レタス、かぼちゃ、 
オロフレトマト、ピーマン、トマト、ミニトマト、 
セルリー、だいこん、大豆、あさつき、ごぼう、水稲(胚芽米)、 
トマト(壮瞥) 、キャベツが認定されており、 
それら野菜を扱うJAとうや湖は 
総合農協の中では全道一の登録作物数を誇っている。 
 
(キャベツなど18種類の野菜が「YES!clean」に認証されている)
 
また持続性の高い農業生産方式の導入の促進に関する法律に基づき、 
都道府県知事が認定する、エコファーマー登録にも積極的に取り組んでいる。 
洞爺湖管内で平成23年度末現在、 
111名の農業者(主に5生産集団)が認定されており、 
たい肥等を使った土づくりと化学肥料・化学農薬使用の低減を 
一体的に行う農業者(認定農業者)として、 
美味しい野菜づくりに取り組んでいる。 
 
(羊蹄山を望む景勝地に広がる農地でエコファーマーが活躍)
 

取材・写真協力:JAとうや湖/文:後藤洋子 

※記事の内容は取材時の情報に基づいています。(取材2013年)  

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