<パワースポット中島散策>
四季折々で表情を変える洞爺湖、
多くの観光客を癒してくれる湖は、
国内3番目の大きさを持つカルデラ湖だ。
誕生したのは今から約11万年前、
とてつもない巨大な噴火により楕円形の窪地ができ、
長い年月かけて雨水や川の水がたまり今の形になったという。
中央に位置する島が誕生したのは約5万年前、
洞爺湖の中央部で火山活動が活発化し幾つもの溶岩ドームができた。
それが現在、中島の総称で呼ばれる大島、弁天島、観音島、饅頭島だ。
一番、大きな島である大島へは4月〜10月の期間、
遊覧船にて上陸できる。
修学旅行コースでもあるので、訪れたことがある人も多いだろう。
遊覧船は4月〜10月の夏季期間は30分おきに運航(冬季は1時間おき)
中世のお城をイメージした「エスポワール」は
約700名収容できる豪華双胴船で
客室でコーヒーやビールを飲みながら湖上遊覧を楽しめる。
天気のいい日はデッキからの眺めが最高だ。
ちなみに洞爺湖は水のパワーが溢れるパワースポットとのこと。
様々な書籍で紹介されているが、
2007 年マガジンハウス発行の「江原啓之 神紀行」では
本の中では洞爺湖を訪れた江原氏が
「まさにスピリチュアル・サンクチュアリと呼ぶにふさわしいだけの、
神秘的な力を持った湖だと思います。」と語っている。
航路沿いに眺められる朱色の三重の塔は、
昭和34 年に洞爺湖温泉の発展と、
湖水での海難事故から守る守護神として建立された。
以来、51 年に渡り、浮見堂に祀られた龍神が洞爺湖の守り神として、
温泉街の発展と安全を守り続けている。
湖水に浮かぶ塔は珍しく、広島県の「宮島」と同様のパワーがあるとか。
船旅を楽しむこと約25分で大島に到着、
桟橋で出迎えてくれるのはここに住みつく「コブハクチョウ」だ。
一見可愛いが、実は湖の生態系に影響を与える特定外来種。
かなり獰猛なので近づかないように・・・。
桟橋から歩いてすぐのところにお土産店があり、
緑に囲まれたなかで、ジンギスカン(予約制)を味わえる。
森林博物館では洞爺湖の自然とそこに生きる生物をテーマにした資料を展示。
ここの受付に散策路の入山受付表が置いてあるので必ずここで氏名を記入しよう。
大島は基本的に無人島なので、もし船に乗り遅れたら大変なことになるのだ。
散策路の入り口にあるゲートから足を踏み入れると
カラマツ林が林立する道が続く。
道はウッドチップが引かれているためふわふわで歩きやすい。
しかし鬱蒼とした道はかなり寂しいので、
できればガイドつきツアーがお勧めだ。
がさっという音に振り向くとそこにはエゾシカが・・・。
1950年代に島に持ち込まれたシカは数を増やし、
現在、200頭ほど島に生息している。
岩山の隙間に手を入れると涼しい風が通る箇所が幾つかある。
風穴(ふうけつ)と呼ばれる場所だ。
冬に冷やされた空気が岩山の中に蓄積されているため、
夏でも冷気がでてくるのだ。
しばらく歩くと突然、視界が開ける草原にたどり着く。
約8haある広々とした場所は「大平原」と呼ばれ、
天気のいい日は真正面に羊蹄山が望める。
以前、風水の先生と歩いたところ、ここが最もパワーあふれる場所なのだという。
なかでもこの木が一番、パワーが強いのだとか・・・。
写真は秋のものなので、草木に覆われた今の時期に
見つけるのは難しいと思うが、興味のある方はぜひ、探してみては。
大平原から歩いて10分ほどのところにあるのが
アカエゾマツの倒木があることを示す看板だ。
この木は推定樹齢350〜400年経つ大島の御神木で
2000年には国有林野の代表的な巨樹・巨木
「森の巨人たち百選」に選ばれた。
残念ながら2004年の台風で倒れてしまい、
今もそのままの状態で保存されている。
遠望でも巨体な根の部分を見ることができ、
かつて高さ31mもあったという巨木の面影を辿ることができる。
その後は湖岸沿いに遊歩道が続く。
遊歩道の全長は7.8mあり、休憩時間を含めると約4時間かかる道のりだ。
以下の地図を参考にしながら、時間にゆとりをもって散策を楽しもう。
記事:後藤洋子
※記事の内容は取材時の情報に基づいています。(取材2013年)
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