今年2013年、千葉県の幕張メッセにて9月13〜14日の2日間開催された
第17回パイオニアカーサウンドコンテストの「ユーザーデモカー部門ピュアコンポシステムクラス」で見事9位に入賞したのは、伊達市長和町に店舗をかまえる【ZEPT】(ゼプト)佐々木電装店さん。
パイオニアのカーオーディオを積んだマツダアテンザスポーツワゴンで受賞した。
このコンテストは「日本一公正なコンテスト」と言われ、審査員には音楽家が名を連ねる。
車の中で聞く音の良さを競うのだが、課題曲があり、個人的に好きな音質にすればいというものではない。「課題曲をこう聞こえるように」というところまでの課題が出される。
また、予算をつぎ込めば良いというものでもなく、使用する機材のグレード等で3段階の各部門が設定され、エントリーの条件がきびしく制限されている。
【ZEPT】佐々木電装店の佐々木徹さん(専務取締役)は、このコンテストに挑戦をはじめて今回が7回目。
エントリーした始めのころは他の出品者の車で聞いた音楽に、
「どうしてこんな音が出るのだろう」
と、心底おどろいたそうだ。
その後、エントリーを続け、去年あたりから「いけるのでは」という思いがあり、アテンザスポーツワゴンのオーナーと共に、オーディオシステムを配置、調整した。
メインのスピーカー、高音部を出すスピーカー、低音部を出すもの、それぞれの位置や向きを微妙に調整し、また配線ケーブルの質や接触部分も音の善し悪しに関係してくるという細かさ。
しかし去年はまだ入賞までには届かず、
今年はケーブルを換えるなど、再度の音の調整をしてコンテストに望み、見事入賞を果たした。
「このコンテストに出す人は、音楽をむやみに大音量で聞いている人とは全く違って、「いい音の聞ける車」を目指しています」と佐々木氏。「若いころは自分もうるさい音で聞いてましたけど(笑)」
代車用の車にも自社で調整したオーディオが搭載されていて、音を聞かせてもらった。
足元に大きなスピーカー、フロントガラスのサイドバーには高音域用の小さなスピーカーがあり、また補助的な低音用のスピーカーが後ろの席に設置されている。
「目をつぶると、車の中ではないような、音楽の世界」だと佐々木さん。「すぐそこで誰かが歌っているように聞こえませんか」
まさに立体感のある音で、スピーカーから聞こえて来るという感覚がまったくない。
音の逃げ場のない車という小さな空間だからこそ実現できる音の表現なのかもしれない。
大きさの限られた車内なのに、大きな会場にいるような、またライブハウスにでもいるような、目には見えない空間をリアルに感じることができる。これが音だけの効果なのだから驚きだ。
こんな車なら遠出したくなるだろう、あっという間に目的地に着いている自分を発見するだろう、と思った。癒される別世界。自分空間だ。
車の電気系統の修理、またナビの設置や交換等が主な仕事の佐々木電装店。
コンテストに出すことについて、
「こういう仕事をしていると、競ったり品評し合って楽しんだりすることってないじゃないですか。だからコンテストはいいですね。張り合いになっているんですよね」
佐々木氏は十代の頃からバンドを組んで音楽に関わってきた。その楽しみは仕事に生かされ、お客さんに喜んでもらうことで共有している。
車で、別世界を体感できる・・・。思いも寄らなかった空間を感じてみては。
(下記チラシのイベントは終了しました)
【ZEPT】佐々木電装店 北海道伊達市長和町664
TEL: 0142-23-5356 FAX: 0142-23-0557
E-mail: kumazawa-tohru@orange.plala.or.jp
むしゃなび内ページ /
ホームページhttp://www.zept.jp/
※記事の内容は取材時の情報に基づいています。(取材2013年)
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