■♪ ついに大団円の、ウクレレ紹介と解説 その20
とうとう 「紹介と解説シリーズ」 も大団円・・・千秋楽です。 長い間、お付き合いいただいた皆様の根気と好奇心と憐みの心に衷心より感謝と敬意を表します。
単にUkuleleと言っても、相当に種類があると思っていただけましたか?
さて、大トリは 「クオリティー」 においてはどこにも引けを取らないメーカーのUkuleleです。
Collings というアメリカのメーカーのUkuleleです。
モデル名は 「UT-2」 オール・マホガニーのテナー・サイズです。
内部を覗くと、目の詰まった最高級のマホガニーだと素人目にもわかります。
そして、鏡面のようなすばらし表面処理。
何のストレスもなく演奏できる、ものすごく丁寧に仕上げられたフィンガーボード。
もちろん、ピッチは完璧な設定。
スマートで精度が高い 「ライクフリクション・ギアペグ」 を装備。
どこもかしこも、細部という細部まで、 「ここまでやるか」 というくらい桁違いに丁寧に仕上げられた造り込み技術。
Collings はハイエンド・ギター・メーカーとして確固たる地位を得ていますが、その技術を生かし、昨年ついにウクレレ製作に乗り出しました。
とにかく完成度がものすごく高いUkuleleです。
(アメリカにも職人技を持った人々がいると思うと驚き・・・アメリカの方、ごめんなさい・・・)
音色は、最高のマホガニーらしく 「甘さ」 と 「クリアーさ」 が絶妙にブレンドされ、豊かで安定し、かつとてもなめらかな倍音はうっとりするほど 「さすが・・・」 と思わせてくれます。
「コア材」 もいいけど、やはり 「マホガニー材」 も、魅力あるすばらしい材だと感じました。
今後、弾き込んで、手になじませ、音色を育てて、私のメイン器にしたいと思っています。
プリ・インストールしてあったのはアクィーラのストリングでしたが、現在、ほかのストリングとの相性を試している最中です。
もともとの造りは High-G 仕様です。
本当は Low-G にも対応できるように加工したいのですが、あまりの仕上げの素晴らしさ故、私ごときがカッターやヤスリを当てる気には、どうしてもなれません・・・。
(わずか0.3mm程度の加工なのにです・・・。)
どなたか木工について 「職人技」 をお持ちで、ごく小さな 「溝」 の加工ができる方がいたら是非お願いしたいくらいです・・・。
価格は野暮な話ですみませんが、30万円から少しおつりがくるくらいです・・・(汗)。
これだけのUkuleleを造った人の努力と技術に見合うように腕を磨くのが、このUkuleleに対する私の責務です。
さて、これで我が家のすべてのUkuleleを紹介しました。
でも多分・・・いや、絶対、まだUkuleleは増えるでしょう。
なぜなら、私にとってストーリーや個性において魅力的なUkuleleが、世の中にはあと数台あります。
いつかそれらが我が家に仲間入りしてきたら、また紹介させていただきます。
最後に、
是非ご理解いただきたいのは、Ukuleleたちの 「個性」 であって、そのUkuleleの音色や造りの良し悪しや、まして価格の高低などではありません。
大きな音を出すものもあれば、大人しいものもあります。
精巧な造りのものもあれば、いかにも手作業で造った粗い感じで、ある種、人間臭ささえ感じるものもあります。
カラッとした音色もあれば、温かい音色のものもあります。
見た目が派手なのもあれば、質素なものもあります。
お手頃価格のものもあれば、購入するには綿密な計画と勇気がいる価格のものもあります。
それらはすべて 「個性」 であって、 「差」 や 「価値」 ではありません。
どれもこれも私にとっては大切な楽器であり、大切な相棒たちです。
そして、もし皆さんが 「ウクレレ選び」 で、悩むことがありましたら、どうぞ遠慮なくご連絡ください。
私のUkuleleで良ければ、どうぞ実際に触ってみてください。
長い間、お付き合いいただき重ねて心から感謝申し上げます。
ありがとうございました。 MAHALO!