■ ♪ 久しぶりの Ukulele 話− 「 Ko’aloha 」 前編
Ukulele 本体のお話は久しぶりでしょうか? ・・・そうでもないかな?・・・。
「 Ko’aloha 」 というウクレレ・メーカーのお話しに、しばしお付き合いのほどを・・・。
私のファースト・ウクレレが、Ko’aloha (以下、コアロハ)のコンサートサイズだったお話は、以前申し上げたとおりです。
コアロハはハワイの 「 3大ウクレレ・メーカー 」 のひとつに数えられています。
初めてのウクレレを買おうと思い、Waikiki の某有名ショップへ行き、いきなり 「 KAMAKA の Ukulele ください 」 と、スタッフに伝えました。
あいにく、カマカの製品は品切れで、スタッフが 「 KAMAKA がいいの~? ファースト・ウクレレなんだねぇ~。これも最高にいいよ~ 」 と、薦めてくれたのがコアロハでした。
それが5年前のこと・・・ Ukulele について、何の知識も持たず、単に Hawaii には KAMAKA という Ukulele Maker があることしか知らない頃でした。
例えると・・・、
ギターを始めようとして楽器店に行き、何も知らずにいきなり 「 Martin か Gibson のギターをください 」 と、言っているようなものです。
もっとわかり易く言うと、
初めて自動車運転免許を受けとって、その足で若葉マークを手にしながら車を買いに行き、お店で 「 ベンツの新車ください! 」 と言ったようなものです・・・。
すると、車のお店の人が苦笑いしながら 「 ベンツがいいの? まず BMW くらいから始めたら? 」 と、いった感じです。(どっちも汗・・・)
いま思うと、ただ 「 Hawaii の Ukulele を買おう 」 という意識しかなく、これこそまさしく 「 赤面の思い 」 です・・・。
(5年前は Ukulele のことを聞ける人が周りにいなかったし、私の知識もこのくらいのレベルでした・・・)
さて、コアロハのお話でした・・・。
「優れものの Ukulele です 」
あらかたの弦楽器にはボディ内側にブレイジングという 「 力木 」 (ちからぎ)が貼り付けられています。
このブレイジングの数や形状、大きさ、貼る位置などによって音質などに大きく影響します。
したがって、各メーカーはブレイジングにはかなり気を遣っているはずです。
同時に、ブレイジングはストリングの張力や乾燥などによるトップ板とバック板の変形を防止するため、材を補強する重要な役割もあります。
一般的なブレイジングは、一本の棒状のものでトップとバックのそれぞれの板材の裏に 「 ペタッ 」 と、貼り付けてあります。
中央と右奥に見える白くて太い割り箸みたいな感じ・・・違うな・・・木のヘラみたいな感じ・・・微妙・・・のものが一般的なブレイジングです。
(余談:内部のマホガニー材の整った木目が美しい・・・すごく高そう・・・)
ところが、コアロハは 「 ユニ・ブレイズ 」 と言って、トップからサイドを通り、バックまでぐるりと繋がっているリング型のブレイジングを発明しました。
( もちろん、パテント取得済み・・・のはず )
見えますか? 「 ユニ・ブレイズ 」 が?
(余談2:内部のコア材の木目がすばらしくきれい・・・うっとり・・・)
これによって、従来型のブレイジングよりも補強力が格段に向上し、その結果、 「 鳴り 」 に影響がある 「 ボディの板材を、より薄くすること 」 が可能になりました。
コアロハが 「 新品でも、すごく良く鳴るUkulele 」 と称される理由のひとつはここにあります。
コアロハには、このほかにもいくつかの 「 工夫 」 がありますが、そのお話は次回また・・・。