カメムシ目カメムシ亜目:
晩秋に多数の成虫が家屋に襲来し、視覚的に不快なだけでなく、強い悪臭を放つ不快害虫。
カメムシは世界に約3500種、日本には約90種生息。
都会ではあまり見かけないカメムシは山に近い土地・田舎の風物詩と言えるかもしれない。
春、夏の伊達地方はもちろん、寒くなってくる秋〜冬、暖かい温泉宿などはカメムシにとっても至極のくつろぎの場所なのだ。
wikipediaによると、なんと「カメムシ学者の中には、臭いでカメムシの種類をかぎ分ける者もいる」そうだ。
臭いで? しかも「カメムシ学者」というのがいるんだ!(いや、考えてみればそりゃいるだろう)
また「己の悪臭で死ぬカメムシも確認されている」というおちゃめな一面も。
さて、このカメムシを非常に好きでないKさん。日々カメムシと戦っているようです・・・
む)寒い季節になってきましたね。うち、古いから寒いんですよ。
K )私のうちも築30年以上なので寒いですよ。カメムシは出るし・・・
む)あ、カメムシ、出ますか。
K )うち、山のほうなので。きっと山のほうから下りて来るんでしょうね。
む)へえ。
K )カメムシ、こんなでかいんですよ!(と大きさを示す)
む)(笑)そんなでかいんですか。
K )このへん(街)で見るのは小さいんですけど、種類が違うんだと思うんです。
む)カメムシ!!って感じですね。
K )そういうカメムシが、サッシの隙間に埋まってるんですよ。天気のいい日とか。
む)サッシの隙間に?
K )サッシの間のへこみにはまり込んでるんです。
む)うーん、なんでそんなとこに入るかねえ。
K )なんで入るかねえ。(笑)私、ほんとに虫とかガとかもダメなんで、もうゾっとするんです。夜、家に帰ってカメムシがいると、懐中電灯とか持って。
む)懐中電灯?
K )はい。懐中電灯を持って、ゴム手をして、さらにガムテープを持って、まず部屋の電気を全部消すんです。
む)はい。
K )部屋が明るいと、びーっと中に入ってくるので、それは絶対ダメです。
む)なるほど。
K )真っ暗にしてからでないと内窓は開けません! それで懐中電灯で探して、ガムテープでピッと。そしてつぶさないように、周りだけをピタっと張り合わせます。
こないだそれで3匹くらい捕りました!もう汗びっちょり。冷や汗で。しかも大きいからゾっとするんですよ。そしてそれをさらにティッシュでくるみます。
む)はい(笑)
K )それは茶の間のゴミ箱には捨てられないので、
む)え、どうして?
K )え、なんか、出てきたらヤだから。
む)ガムテで挟まれてたら出て来れないのでは?
K )うーん、、、ごそごそ気配がしたら嫌じゃないですか。
む)ガムテで挟まれて動ける?
K )そこに居るというだけで嫌なんですよ。それに臭いもしてきたら嫌かな、と。
む)ぴったり挟まれてるんだから臭わないでしょ、いっくらなんでも(笑)
K )いやいやいやいや(笑)油断できません。それでボイラーのほうの裏玄関に置いてあるゴミ箱に捨てるんです。
む)遠いところに捨てるんですね。
K )一番、遠いところに捨てるんです!
む)サッシの間にそのままにしておいたらどうなるんでしょうかね。
K )たぶん、家の中が暖かいと、入って来ますよ! あったかくて電気明るかったら入ってきます! だからそれが嫌なんで捕ってしまわないと気が済まないんですよ。入って来て、布団敷いちゃったらもうどうすることもできないんで。電気のところでびゅんびゅんやられたら、もうどうすることもできないんで、おとなしい内にびっと捕ってしまわないと。
む)ははは、なるほどー。
K )で、あれ、自然に山に帰るんでしょうね、寒くなってきたら。
む)ああ、そうなんだ?
K )冬は出て来なくなります。だから山に帰ったんだな、って。
む)どうなんでしょうね、山に帰ってるんでしょうか? どこかで冬眠体勢に入ってるんじゃないでしょうかね?
K )ああ、、、同僚は「家のどこかにもぐり込んで冬眠してる」って言うんですよ。
む)私もそんな気がします。
K )いやいや、山に帰るんです。
む)そうですか?
K )はい、帰るに決まってるんです。
む)はい、わかりました。(笑)
K )お客様の家をまわって歩くと、カメムシが出る、というお話をけっこう聞きます。
(Kさんは「ウェルサポート合同会社」にお勤めで、新築で家を建てた方のアフターケアをしており、季節ごとに各お宅を訪問してお話を聞いてまわっています)
む)カメムシ、新築でも出るんですね!
K )そうなんですよ! 建築の専門家も「あれはどうしても防げない」と言います。
む)へええ。どこから入るのか不思議ですよね。
K )、、、きっと、ちょっとした隙間から入って来るんですよー。
む)カメムシってけっこう色々なのがいますよね。
K )いますいます。
む)こんなんで(と、カメムシの絵を描く)ーーー
K )うわああ、そうそうそうそう
む)で、こんな模様があるのもいるんですよね、赤い模様で。
K )そうそうそうそう、それって、すっっっごい、気持ち悪くないですかあ?
む)これはけっこうきれいかなあ。
K )いっひゃ〜っ!(否定と叫び)すっっっごい気持ち悪くないですかあ?(連呼)カメムシはどんなのでも気持ち悪いですよーっ!
む)形が嫌いなんですか?臭いが?
K )もう全部ですね。存在自体がもう。ガとか蝶もダメです。ぱたぱたどこに来るか分からないやつ、ダメです。
む)ゴキブリなんか絶対ダメでしょうね。
K )はい。北海道以外では生きていけないです。
これからもずっと北海道人であろうKさんに、朗報をひとつ。
ある人に聞いたのですが、
家の壁を黄色とか明るい黄緑など、明るい色にするとカメムシが寄ってこないという説があって、かなり信憑性が高いそうです。ときどき見かけるハデ色の家はカメムシ対策でそういう色にしている場合が多い、とのこと。
が、しかし、冬眠は、やはり暖かい家のどこかで・・・。
※記事の内容は取材時の情報に基づいています。
《他の特集を読む》