<縄文の坂>
坂道レポート第二弾を書かねば書かねば!!!と思いながら、気がつけば冬。
年も変わってしまった……。
家では、長い冬休みに突入してしまった子供たちが、♪どこかへ連れてって〜!と
自作の歌を歌いつつ、毎日プレッシャーをかけてくる。
色々と言い訳をしながらどこへも出かけずにいたら、子供らは庭に出てソリを持ち、
窓越しに無言の圧力。
降参です。
食べ過ぎたお餅のせいでコタツに固定されてしまったかのような重い腰をあげて、
外へ出た。
子供たちが、家の前の坂道でソリをしようとしていたので慌てて止める。
確かに、滑ったら楽しかろう。
楽しかろうが、命の保障は無い。
なんせ我が家は、車通りの多い急坂の中腹にあるのだから。
渋々あきらめて口をとがらせている子供らを尻目に考えた。
うーむ、ソリの出来る坂道、坂道、と……思い出した!!!
あそこなら、きっと今頃!!!
というわけで、半信半疑な面持ちの子供らと妻とソリを車に載せ、いざ出発。
着きました。
北黄金貝塚公園!
さぁ、思いっきり滑るが良い。
貸し切りじゃ!!!
おーい、ソリを忘れてるぞー
ここだって、由緒正しき坂なのだ。
町なかの坂だって、本をただせば只の山だったり沢だったのだ。
しかし、いつも坂道を歩きながら思うのだが、山の急斜面に家を建てるとなると、
湧き水や崖崩れとの格闘はどれ程大変だったのだろうか。
やはり何においても、先人達の苦労のおかげで今があるのだ。
町なかの坂道をのぼっていると、その格闘の記憶をそこかしこに見ることが出来る。
これからも、先人達の苦労を忘れないで、ゆっくりと坂をのぼろう。
のぼるぞ!
……雪がとけたら。
などと自分に説明しつつ丘の上に立つ。
吹き渡る風が心地よい。
縄文の人々がここに集落を作っていた気持ちが少しわかる。
きっと、その頃から変っていないであろう空を眺めつつ、陽の傾くまですべり倒した。
北黄金貝塚公園、おすすめです。
もちろん、春も夏も秋もおすすめ。
ちなみに、雪がとけるとこんな場所。
北黄金貝塚公園:
北海道伊達市北黄金町75
TEL0142−24−2122(北黄金貝塚情報センター)/
HP
※記事の内容は取材時の情報に基づいています。(取材2013年)
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