■ふきみそと銀シャリ~昔話の様な暮らし
おさんぽに出かけた娘が、ふきのとうをひとつ取ってきてくれました。 「これでふきみそつくって~」と言います。
「あと10個くらいないかなあ」というと、かごを持って再び外へかけ出しました。
10分後、かごの中には10数個のふきのとう。
「これでできるね。」といったものの、仕事の区切りがつかづ、すぐに手を付けられません。
娘はひまそうにしていたので、洗ってもらえないか頼んだら「いいよ!」と言います。
それじゃ、まず茶色い外側の葉をはがして、ボウルに入れて、お水できれいに洗ってくれる?
わたしの言った通りに一生懸命やっているようす。
ようやく仕事が一区切りついたので、「一緒にやろう!」と大きなまな板で一緒にザクザクきざみ、フライパンで炒めて、自家製味噌とみりんとおいしいお砂糖で味付けしたらできあがり。
味見して、「うん、おいし~い!」とまんぞくげな娘。
その夜、いつもは3分づきの茶色っぽいご飯を食べている我が家ですが、せっかくふき味噌があるから、と白米に精米しました。すると喜んだ息子が、「オレがご飯炊いてあげる!」
そして、何度も何度も水を取り替え、飲んでも良いくらい透き通るまでとことんといでから、圧力鍋を火にかけ、炊いてくれました。
炊きあがったご飯は、まさにぴかぴかのもちもち。「銀シャリ」です。
わたしは、豚汁を作り、娘のふき味噌をおかずに、息子の銀シャリをみんなでいただいたのでした。
ふき味噌の甘さの中のほろ苦さと、ぴかぴかのご飯は、疲れた体を温め、心をあつ~くしてくれました。
なんか、こんな、日本昔話みたいな暮らしっていいな~なんて思ってしまいました。
めでたしめでたし。