■カラス
以前に八咫烏の事題材にしたからダブる部分もあるかも知れないけど、カラスはあの風貌のせいとゴミを漁る害鳥の要素も大きいから決して好かれる訳はないんですけど、神道では”神の使い”として奉ってある神社も多い。まして、昔から不思議な能力を持った鳥として吉凶を占う鳥とも言われている…。特に人間の生死を司ると信じられていたようで、兵庫県の伊丹市近郊などでは人が亡くなると四十九日の法要の後、五十日目には餅を作り、それを小さく切って、一部を屋根に放り投げ、それをカラスが食べると、故人は成仏しているが、逆にカラスが食べに来ないと不吉の兆候であり、近いうちに誰かが亡くなるとされている…。 これは、自分の実体験なのだが、近所のおばあさんが亡くなった日、その日は朝からカラスがギャーギャー鳴いているので目が覚めた…。あまりに尋常でない鳴き方に窓の外を見るとある家の屋根にカラスが2羽留まり、羽根をバタバタさせながら異常なくらい鳴いていた…。その家が亡くなったおばあさんの家なのは皆さんの想像通りで、たぶん近所の方たちも異様だとは思ったはずなんだけど…。ところが!葬儀の席でカラスの事をその家の者に聞いたところ誰もその異様なカラスの鳴き声など聞いていなかったようなのね…。昔から言うのさ…朝からカラスが異様な鳴き方で留まった家には不幸がある…但し、不幸がある家の者にはその声が聞こえないってね…。カラス”恐るべし”ですよね…。

西洋でも元々はカラスは神様の使いだったようなのさ…。ましてカラスは真っ白で銀色の羽だったんだって!カラスが真っ黒でカァーカァーしか言えなくなったと言われている神話がある…。ギリシャ神話の話なんだけど、有名な太陽神アポロンが神にもかかわらず世界の国々を旅していたときのこと、テッサリアという国の王女コローニスと恋に落ちた…。神様が人間に恋してオイオイではあるんだけど、夫婦となった…。その時アポロンはコローニスに自分の使いである”白銀のカラス”与えたそうだ。このカラスは人の言葉を話し、天上の世界と人間界を行き来してはアポロンにコローニスの様子を伝えていた。ある日、カラスがコローニスの元にやって来ると、コローニスはたまたま1人の男性と親しげに話をしているのを見てしまう…。カラスは慌ててアポロンの元に飛んで帰り、「コローニスが浮気をしています!」とアポロンに告げたという…。
(実は道草を食っていて帰りが遅れたためにウソをついたという説も濃厚らしいんだけど)アポロンは烈火のごとく怒り、1本の矢を放った。矢はグングンと飛び、遠く離れたコローニスの胸を貫く…瀕死のコローニスは倒れたまま天を仰ぎ、アポロンに「せめて、お腹にいるあなたと私の子の命だけは助けて下さい」と懇願して事切れた…。コローニスは浮気などしていなかった!自分の過ちに気付いたアポロンは激しく後悔し、コローニスの腹を割いて取り上げた子にアスクレーピオスと名付けた…後に蛇使い座になった人物である。
いい加減な事を言ってアポロンを惑わせたカラスはアポロンの不興を買い、人の言葉を話せないようにされたうえ、全身を醜く真っ黒に変えられ嫌われる存在に変えられたという…。ちゅうのがギリシャ神話のカラスのお話なのね。

昔は何か物事を始める時はカラスに餌をやり、食べるか食べないかで事始の日を選ぶ占いも存在してたようだけど、現代のカラスじゃ賢いのは認めるけど、ゴミ漁ってる姿のカラスしか見た事ない私にとっては、三本足のカラスでも見ない限り、そのありがたみはサッパリ解りません。(笑)