■昨年,伊達に来てくれたジャズ界の若き大物。(試聴付き)。
このブログを読んでくださっている方は,わたしがソニー・クラークというピアニストが大好きであることは気付いていることと思います。 随所に登場する
通称「足ジャケ」は,クラークの作品です。
まあ,「足揉み」を生業にしていることとも関係がありますが。
ほとんど日本でしかメジャーではないソニー・クラークであるものの,
ミュージシャンズ・ミュージシャン(ミュージシャンに尊敬され,親しまれるミュージシャン)としての顔を持ち合わせています。
その良い例が「ワルツ・フォー・デビィ」で有名なビル・エヴァンスで,ソニー・クラークの早すぎる死を悼み,
「NYC’S NO LARK」(ニュー・ヨークからヒバリ去る)という曲を録音しました。
この曲名,アナグラムになっていて,綴りを入れ替えると「SONNY CLARK」になります。
80年代にはヤクザなサックス奏者,ジョン・ゾーンが,
ソニー・クラークの曲を中心とするアルバムを発表しました。そのライナー・ノートの中では「彼の音楽をマジメに聴け!」と,半ば脅迫じみた文章を残しています。
また,ジョン・ヒックスも彼の曲ばかりで,最晩年,アルバムを作っています。
ソニー・クラークの曲をアルバムに1曲入れると,日本での売り上げがUPするということで採り上げるミュージシャンもいますが,
ビル・エヴァンスもジョン・ゾーンも,また,ジョン・ヒックスも,
そういう側面から,ソニー・クラークを採り上げていないのはさすがです。
ということで,関連作品は,現在,ざっと30枚~50枚というところです。
有名な「足ジャケ」のみをパクっているHIP・HOPの作品なんかもあります。
と言うことで,今日はこの作品を紹介。
「BLUE NOTES;THE BENNY GREEN TRIO」(SOMETHIN'ELSE)。
このイカシタジャケットも大好きです。
彼はこの中で,クラークの代表曲,「クール・ストラッティン」を演奏しています。北海道に引っ込んでしまったので,もう有名なジャズマンのライブを生で聴くなんて,夢のまた夢と思っていたところ,
ななんと,去年の6月17日,彼が我が街でライブをやってくれたのです。
信用金庫さんのコスモス・ホールです。
このアルバムからも「ザ・プリーチャー」,「ドゥードゥーリン」,2曲のホレス・シルヴァーの作品を演奏していました。(ドラムはグレッグ・ハッチンソンでした)。コンサート後,彼に近づき,このアルバムを差し出すと,とても喜び,快くサインしてくれました。このCDは彼の20代前半の写真ですが,かなり背伸びしたファンションで,今,彼は40台半ばで,ちょうどこのジャケ写の年齢くらいになったという感じでした。
そして,「このレコードの中で一番好きな曲は?」と聴かれ,
ためらわずに「(ソニー・クラークの)クール・ストラッティン」というと,彼は悲しげな顔になり,
「ライブの前にリクエストしてくれたら,演奏したのに!日本でこの曲は人気があるから,いつでも演奏できるんだ。そして,僕も好きな曲だよ!」(思いっきり意訳です)。と言って,曲を口ずさんでくれました。
実際彼はその10日前ほどにこの曲を演奏しています。(YOUTUBEで試聴できます)
こんな気さくな人だって分からないから,見かけたけど,近づけませんでした。それにしても,彼のピアノのテクニックは素晴らしく,一緒に行った義父も驚いていました。
いただいたサインです。
ちなみに彼はつい先日出した新譜でもソニーの曲を演奏しています。
ソニー・クラークの曲を愛するミュージシャンと接することができたのは何よりもとても良いご褒美でした。
また誰か,我が街にライブに来ていただきたいものです。
北海道の音楽事情は,長年続いてきた「くっちゃんジャズフェスティバル」,「室蘭ジャズクルーズ」が幕を閉じ,ジャズではないのですが,岩見沢の野外音楽堂で行なわれている「フォーク・ジャンボリー」も今年で終わりました。
恐らくスポンサーが集まらず,収入が減るので,難しくなるのだと思います。
景気が上向き,たくさんの良い思い出を作ってくれた,このような野外フェスがまた復活してくれることを願っています。
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