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[2011.10.05]
■♪秋の夜長はクラシックで(3)~チャイコフスキーの名曲を聴く(試聴付)。
今週になり,急に寒くなりました。 
秋を超えて冬がやってきそうですが…。 
今日は聞いていて暖かく…いや,熱くなるチャイコフスキーの交響曲をご紹介します。 


チャイコフスキーは,名作と駄作の落差の激しい作曲家だと思います。 
例えばきっと皆さん一度はお聴きになったことがある, 
ピアノ協奏曲ですが,「第1番」ばかりが演奏され, 
CDでも発売されます。 
「第1番」ということは,「第2番」も? 
ということになりますが,実は「第3番」まで作られていますが,もっぱら「第1番」のみが脚光を浴びています。 
「第2番」は一度ライブで聴いたことがありますが, 
生演奏でこそ派手派手しい曲で聴き応えがあるものの, 
CDなどで繰り返し聴く音楽ではないように思えました。 
また,時代を先取りしていた作曲家であるのかも知れません。ピアノ協奏曲第1番も,また有名なヴァイオリン協奏曲も,また今日ご紹介する,交響曲第6番「悲愴」も初演の際には酷評され,「演奏不能」などと言われることもしばしばでした。 
 
…と言う訳で,チャイコフスキーの交響曲と言えば, 
もっぱら,後期の3曲が注目されます。 
そして,彼の交響曲は第3楽章が変わっていますので,これもポイントです。 
 
まずは「4番」。ほとんどがピッチカート(弦楽器の弦をはじく)奏法で演奏される第3楽章から,これぞオーケストラ!と言う感じのフィナーレが圧巻の曲です。 
この曲のお勧めの演奏はエフゲニー・スヴェトラーノフ指揮のロシア国立交響楽団の演奏です。 
迫力満点,オーケストラを鳴らすだけ鳴らしきったという演奏です。AMAZONで比較的安価に入手可能です。 
 
そして一番演奏される機会の多いのが「第5番」。 
「絶望から歓喜へ」というベートーヴェンの第5番「運命」や9番の「合唱付き」と共通のテーマを持っているように思われます。この第3楽章は5拍子で,イマイチ乗り切れないいびつなワルツです。 
そして迫力の第4楽章が聴きものです。 
この曲はワレリー・ゲルギエフとウィーン・フィルによる,1998年のライブ録音がお勧めです。 
ウィーン・フィルは世界で1,2を争う名オーケストラですが,団員の団結力と自己主張が激しく,指揮者との相性によって,演奏の良否が極端に出てしまうオーケストラと言われています。(そこが,誰が指揮しても名演にしてしまうベルリン・フィルとの違い)。 
この演奏が素晴らしいことは,聴衆の盛大な「ブラヴォー」が物語っています。 
YOUTUBEで探したのですが,ゲルギエフが音楽監督を務めるマリンスキー劇場管弦楽団の演奏のものがありました。この映像では,ゲルギエフのダイナミックな指揮もさることながら,演奏が終わるに近づくにつれ「名演」を確信したコンサートマスターがニコニコと笑顔になっていくのが見ものです。 
彼は札幌で開催されるパシフィック・ミュージック・フェスティバル(PMF)で,2004年と2006年でも,この「第5番」を用いて指導,演奏しています。彼の十八番なのでしょう。 
 
そして最後は第6番「悲愴」。 
これは第3楽章が勇壮なフィナーレであり, 
第4楽章は沈鬱なメロディがつぶやくように終わっていきます。 
この曲の初演後,チャイコフスキーはわずか9日で,彼は亡くなっており, 
「死を予期したのか?」,(死因はコレラと思われる), 
「スキャンダルの発覚を恐れて,自ら命を絶つことを意識してこの曲を書いたのか?」, 
など様々なことが言われていますが, 
明確なことは分かっていません。 
これは,エフギニー・ムラヴィンスキーのレニングラード・フィルハーモニーの演奏がお勧めです。 
正確無比,カミソリのような切れ味の鋭い演奏です。 
 
レニングラード・フィルハーモニーは1977年に室蘭で演奏会をしています。(会場は新日鐵体育館)。 
コンサート・チケットが子供のわたしからすると信じがたいほどに高額で,さすがに「行かせて」と親に言えなかった記憶があります。確か一番安い席が7000円だったと思います。 
今からすると世界で超一流のオーケストラが室蘭で演奏会をすることなど信じがたい事ですが, 
それだけ70年代の室蘭は活気があったのですね…。 
蛇足ですが,バブル景気後期のころには,ロンドン交響楽団が室蘭文化センターで演奏会を開いたことがありました。当時はNHK交響楽団,日本フィルハーモニーなどが,毎年のように室蘭で演奏しており,生演奏を親に聴かせてもらったので,今,音楽好きになったのだと思います。今は札響すら滅多に来ません…。 
話がそれましたが,この「悲愴」の録音は,1960年のヨーロッパ楽旅の際に,ウィーンで録音されたもので,今聴いても音は新鮮です。 
当時,社会主義国のオーケストラの演奏は「鉄のカーテン」の背後で,一部のマニアにしか知られていないものだったようです。 
考えてみると,わたしは,チャイコフスキーのスキャンダルやら,社会主義の矛盾などを,レコードのジャケット裏の解説からお勉強していた大変な「ませがき」(1977年当時12歳)だったと思います。 
 
これからの時期,暖かいストーブを背に,じっくりと聴くのにふさわしい三曲です。 
 

当院の説明はこちらから。

 
 
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中国足心道足揉み伊達療術院
中国足心道足揉み伊達療術院

わたしのプロフィールです。

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昭和40年,豊浦に生まれる。

幼少時代を大滝,伊達,室蘭で過ごす。

神奈川,札幌で,印刷,デザイン関係の仕事に従事。

平成13年,健康の大切さに目覚め,中国足心道療術院会員となる。

その後,マレーシアにて3年間居住,マッサージの修行。

帰国後,再び当地に開院。

 

唯一無二の趣味は音楽。

2011年,知る人ぞ知る(知らない人はだ~れも知らない)夭逝のジャズ・ピアニスト,ソニー・クラークの完全コレクションを達成する。

 

上の写真はソニー・クラークの歴史的な名盤「クール・ストラッティン」(1958年)。

ジャズ喫茶華やかかりし頃,このレコードが掛からない日はなかったことでしょう。

「クール・ストラッティン」とは英語で「気取って歩く」,「軽やかに歩く」と言う意味があります。

皆様がこの女性のように町を軽やかに歩けることを願いつつ,わたしは一生懸命皆様の足を今日も揉み続けます。

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