■(試聴できます)。10年前の山下達郎さんの作品「ソノリテ」。
おはようございます。 昨日は伊達,室蘭とも,風雪の被害がほとんどなく,安心しました。
さて,今日の話題は,10年前の山下達郎さんの作品「ソノリテ」です。
「ソノリテ」,2005年作品です。
今も達郎ファンの中で賛否両論のアルバムです。
当時は,突然変わった音作りに圧倒的に「否」のほうが多かったと思います。
当時の達郎さんのインタビュー記事では(記憶ですが),アルバムを7年出さないうちに録音システムが磁気テープ使用のデジタルレコーディングからプロツールズのハード・ディスク・レコーディング・システムに変わったため,「音が良すぎて」奥行きが出ずに苦労した,とおっしゃっていました。
確かに達郎さんのサウンドの特徴は小さなスタジオで録音していながら,南海の楽園の森の中で収録したような広がりがありました。
あの音は磁気テープの不完全な部分があってこそ,可能だったのでしょう。
このアルバムは,スタジオの小ささをモロに感じるような,また,コンクリートの冷たさを感じさせるような音作りでびっくりしました。
ちょっと探せないのですが,達郎さんのインタビュー記事では,オーディオ的にも音楽的にも10年後も通用するアルバムを作ったつもり,と言っていた記憶が。
最近,日本中のオーディオショップのデモンスレーショにこのアルバムが使われるようになりました。
きっとこの作品を良い音で再生できてこそ,一流のオーディオということなのでしょう。
一例はこちらです。わたしがスピーカーを購入したお店です。
昨日,妻からの顰蹙をかいながら大きい音で鳴らしてみると(PM11:00),目からウロコ,わたしがこの音を理解して,鳴らせるようになるのに10年かかったということが分かりました。そんなに素晴らしいシステムで鳴らしているわけではありませんが,目の前に等身大で歌っている達郎さんがいるように思います。そして達郎さんのギターのカッティングが恐ろしくリアルです。