■七福神
明けましておめでとうございます。輝ける2008年が幕を開けました!本年も皆様にとって素晴らしい1年になる事を、心より祈っております。 さて、1年の始まりにデロンデロンの内容のコラムじゃ縁起も悪いでしょうから、今回のコラムは縁起の良いお話をしようと思う。
色々な福徳を与えてくれると言われている弁才天、大黒天、恵比寿、寿老人、福禄寿、布袋、毘沙門天(多聞天)の七神の事を七福神と言いますが、この七福神、ご存知の方も多いと思いますが、実は日本古来からの神様というのは恵比寿だけで、他の六神は、インドや中国から来た信仰であり、更には寺院と神社の区別もまったくと言っていいほどメチャクチャな組み合わせで出来ている。まして、何故7人なのかもはっきりしたところがない…。
ただ、日本で形作られた民間信仰には、よく寺と神社の境のないものが多く「ご利益があるなら寺も神社もそんなの関係ねぇ~」的な考えで出来たものにまず、間違いないようなのさ…。日本人ってそうでしょう?ほとんどの国民が仏教徒のわりに、神社でもお寺でもお参りに行くし、クリスマスやバレンタインデーまで、祝ってしまう国柄なんですよ。だから七福神もそのキャラクターたるやバラバラで、大黒さん・弁天さんはインドのヒンズー教から来た神様だし、福禄寿・寿老人・布袋・毘沙門天は中国の道教から来た神様、唯一残された恵比寿さんだけ、日本古来の神話にある神様な訳ですよ…。
この七福神、それぞれによって与えてくれる福徳が違うようなので、それぞれ軽く説明しておくと、弁財天は七福神の中で唯一の女神様で、元々インドのヒンズー教の「サラスバティ」という女神。(聖なる川の意味)からか、水の女神で、川が豊かな大地を作る事から豊饒の女神、更には財宝を与えてくれる女神、川のせせらぎのイメージから音楽の神としても信仰されている…。
大黒天もヒンズー教の神で、本来真っ黒な顔で恐ろしい怒神だったのが、日本の仏教に取り入れられた時にはすでに、今のような穏やかな姿になっていたそうだ…。台所の守護神という一面からか、穀物の神、食の神、蓄財や金銭の神とされている。
寿老人は元々、中国の道教で信仰されていた仙人で、不老不死の仙人だから長寿の神とされているし、福禄寿も中国の仙人ですが、頭が異様に長いのが特徴で、福禄寿同様に長寿と学問の神様と言われています。
布袋はよく皆さんご存知のように、大きなお腹を突き出して、袋によりかかる姿ですが、中国に実在した僧侶だと言われています。太っ腹、つまり、寛容な精神の象徴と富をもたらすとされているようです。
毘沙門天は四天王の中の多聞天で、唯一古代中国の武将の姿をしており、戦や勝負事、悪事から守ってくれる福徳があるそうです。
恵比寿は日本神話の神。商売繁盛のシンボルとして釣竿と鯛を手にして富と繁栄を表しています。
こうやって見るととてもバライティーに富んだ面々に思えますよね?この頃は、おみくじを引くと福材といって、七福神が入っているものもありますが、この2008年も七福神にも力を借りて、皆さんが素晴らしく平和で健康で幸福な1年になりますよう、願いを込めて…。