■デヴィッド・ストーン・マーチンのレコード・ジャケット・デザイン(試聴付き)
デヴィッド・ストーン・マーチンDavid Stone Martin (1913–1992,以下DSM)は, 1950年前後のジャズのレコード・レーベルVERVE(ヴァーブ)を中心に素晴らしいジャケット画を書いたデザイナーです。
1950年代のモダンジャズ黄金期を盛り上げたデザイナーとして,ブルー・ノート他のリード・マイルス,ベツレヘム・レーベルのバート・ゴールドブラッドと共に素晴らしい作品を残してくれました。
また1960年代にはアメリカの週刊誌「TIME」の表紙も担当しています。
数ヶ月前,室蘭市の出張の帰り,ぶらっと,いつものリサイクルショップに寄ってみると,このレコードが何と780円で置いてありました!
名ピアニスト,ジミー・ロウルズとジョージ・ムラーツのデュオ作品,「ミュージックス・ジ・オンリー・シング・ザッツ・オン・マイ・マインド」。
プログレッシブ・レーベルの作品です。
1976年録音,81年の発売だから,DSMにとっては,晩年の作品ということになります。
プログレッシブ・レーベルは,レコード一枚一枚に謝辞,そして録音した際のエピソードなどをタイプライターの直打ちで入れており,それもきちんと入っています。
ジミー・ロウルズといえば,わたしは「レア・バット・ウエル・ダン」が愛聴盤で,特に名曲「トプシー」の演奏は,緊張と弛緩のバランスの取れた名演です。
(こちらで試聴できます)。
このレコードが売られていた,リサイクルシュップは,レコードは特にスカが多く,CDは中古なのに価格が高い…。
このように,掘り出し物が眠っていることがあります。
オイゲン・キケロやジャック・ルーシェ,果てはポール・モーリアなどと並び,このレコードがあったのには驚きました。
DSMデザインのジャケット作品は,レコード,CD共に高値がつきます。
この作品も7000円から1万円くらいで取り引きされているようです。
それにしても,この12インチ(30センチ)LPの迫力,
しかもDSMの迫力は只物ではありません。
このジャケット,見るほどに素晴らしいです。
ベースがデフォルメされて,しかも側面のみ描かれているのは,DSMが40年代から使う手法です。
アンバランスに大きなロウルズの顔,そして紡ぎだされる音符。
ジャケットから音が聴こえてきそうです。
音楽そのものも申し分ありません。
「レア・バット・ウエル・ダン」でもそうでしたが,
知られざる佳曲を発掘して演奏しています。
ウェイン・ショーターの曲を多数演奏しているのも興味深いです。
B面,1曲目の「プリティー・アイズ」は,彼のとぼけたというか,
どこかほのぼのとしたたたずまいのヴォーカルで楽しませてくれます。
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