■映画「しあわせのパン」主題歌,大変な名曲です!(試聴つき)
映画「しあわせのパン」が大変話題になっています。 家族の者がパンフレットを持ってきてびっくり。
わたしが中学生のころ,FMから流れてきて,慌てて録音して,そして,今も大好きな曲,
矢野顕子さんの「ひとつだけ」が使われているではありませんか!
映画の公式サイトから調べてみると,
『矢野顕子の作詞・作曲による同曲は、1980年に発表された名曲で、三島監督が初めて買った邦楽のレコードが、この曲が収録された矢野顕子のアルバムだったという。同曲が流れるエンディングでは、近くにいたのにわかりあえないこともあった登場人物たちを、そっと包み込んでくれるような温かい気持ちにし、本作によりいっそうの温もりを与えてくれている。
今回の楽曲起用について、三島監督は「君の心の扉を開く鍵がほしいという、女子ワールドから一気に少年心の世界へスライドして、自分の中に新しい物語が広がっていきました。とっさに、いつかこの歌がエンディングに流れる映画を作りたいと思ったのです」』。
ちょっと長い記事になってしまいまいますが,
歌詞をご紹介。
↓↓
欲しいものは たくさんあるの
きらめく星くずの指輪
寄せる波で 組み立てた椅子
世界中の花 集めつくる オーデコロン
けれども今 気がついたこと
とっても大切なこと
欲しいものは ただひとつだけ
あなたの心の 白い扉 ひらく鍵
離れている時でも わたしのこと忘れないでいてほしいの ねぇ おねがい
悲しい気分の時も わたしのこと
すぐに 呼びだしてほしいの ねぇ おねがい
楽しいことは ほかにもある
満月の下のパーティー
テニスコートを 駆けまわる
選びぬいたもの 集めつくる 中華料理
けれども今 気がついたこと
とっても大切なこと
一番楽しいことは あなたの口から
あなたの夢 きくこと oh…
離れている時でも わたしのこと忘れないでいてほしいの ねぇ おねがい
悲しい気分の時も わたしのこと
すぐに 呼びだしてほしいの ねぇ おねがい
離れている時でも わたしのこと
忘れないでいてほしいの ねぇ おねがい
悲しい気分の時も わたしのこと
すぐに 呼びだしてほしいの ねぇ おねがい
離れている時でも わたしのこと
忘れないでいてほしいの ねぇ おねがい
La la la… la la la…
ねぇ おねがい ねぇ おねがい
↑↑
映画では忌野清志郎と矢野さんのデュエット・ヴァージョンが使われいますが,忌野さんは歌詞をちゃんと「男の子ヴァージョン」で歌っているところが微笑ましいです。
こちらからライブ映像を視聴できます。
ちなみにわたしの好きなヴァージョンは,このベストアルバムに収録された,セルフカバーのヴァージョンが一番好きです。
YOUTUBEで試聴できます。
このヴァージョンではアンソニー・ジャクソンの強靭なベースが光っています。それともう一つ,忌野清志郎さんのこと。
忌野清志郎さんは2009年5月,喉頭がんの転移により亡くなっています。
清志郎さんには治療で2つの選択肢がありました。
声帯を失う,完治率の高い手術を行ない,その後は声のない余生を治療中心で生きていくか。
それともがんを温存させ,声を失わずに代替療法でがんと戦って行くか。
専門家ではないので分からない部分もありますが,体力も精力も治療に取られなかったので,
清志郎さん死の直前まで,現役で歌い続けることができたのだと思います。
治療による体力の消耗がなかったので,彼は亡くなる本当に少し前まで,自分の足で歩き,ステージで歌い,おいしいものを口から食べ,人間らしい生活を送ることができました。
治療に支配されない,また体力も治療によって奪われなかったので,最後の3年間の充実した闘病生活を送れたのだと思います。QOL(生活の質)を高い状態に保つことができました。
わたしの足揉みに来る方の3人にひとりはがんを患ったことのある方です。
再発防止に向けて,関係する臓器やリンパの反射区,次に転移が出る可能性のある部分の反射区を必死に指圧しますが,
人性の最後に差し掛かった時,
自分が,
「治療のために生きる人生」を選ぶのか,
「自分と家族が最後まで人間らしくある人生」を選ぶか,
いつも考えるところです。このようなことを患者さんの話をよく聞き,患者さんと共に考えるのも,わたしの務めだと思っています。
「しあわせのパン」から思わぬ方向に話が発展してしまいました。
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