■「雨にぬれても」の思い出(試聴できます)。
台風が猛威をふるっている中,雨の曲もいかがかなと思いましたが。 私は転勤族の子供でしたので,小学校は3回変わっています。
子供というものは純粋な反面,残酷なもので,
田舎から転校すると「田舎者」,
都会から転校するとそれなりに陰湿に扱われたりします。
私は子供の頃の様々な経験を封印していますが,
今となっては,その場の空気を読んだり,
すぐに仲間と仲良くなり,友達を増やす,
「社会勉強」をさせてもらったと思っています。
私,一人っ子ですので,転校を繰り返さなければ,
社交性や明るさは培えなかったと思います。
最初の転校はハードルが高かった記憶があります。
一人ポツンと学校から帰ってきて,テレビを見ると,
決まって「ピンポンパン」の再放送を夕方やっていました。
その中で,私をいつも励ましてくれたのがこの曲でした。
家に帰ってきて,ポツンとこの画面を見ていて,今考えるとあれは「孤独感」という感情だったと思っています。
この曲のジャズ・ヴァージョンは幾つもありますが,素敵な演奏を発見しました。
彼らは原曲の雰囲気を大切にして演奏していて好感が持てます。この曲,映画「明日に向かって撃て!」(69年)のテーマソングだったことは大人になってから知りました。映画としては恐らく当時斬新だったストップモーションのラストシーンが印象的です。
適度な雨は自然の恵みですが,台風被害が少ないことを祈りつつ,この曲を聴いています。