■小野リサさん特集(1)序章~試聴できます。
きょうは雨もぱらつき,イマイチの天気ですね。 さてさて,5月16日に小野リサさんがカルチャーセンターでコンサートをされますので,何度かに渡って,特集したいと思います。
きょうは第1回・「序章」です。
わたしが,と言いますか,多くの音楽ファンが小野リサさんの存在に気付いたのは,大貫妙子さんのアルバム,「プリッシマ」(1988年作品)の中の名曲,「ヴォセ・エ・ボサノバ」に参加されていたあたりでしょうか。
この曲は小野リサさんのつぶやきのようなカウントで始まり,全編小野さんのやさしいギターを聴くことのできる曲です。
珍しい1988年のライブ映像がありました。
この映像の4分50秒あたりから,「ヴォセ・エ・ボサノバ」が始まります。小野さんのつぶやき,伴奏している姿も見られます。その後,1989年,ファースト・アルバム「カトピリ」の発表となります。
当時わたしは関東に住んでいましたが,バプル絶頂期で,世の中にはモノとカネが満ち溢れていた反面,心は虚しさで飢え乾いており,癒しを求めていたよう時期だったと思います。
その中で突如発表されたこのアルバムは,陳腐な言葉ですが「都会のオアシス」と言いますか,そのような効果をもたらしたと思います。
CDショップには平積みで置かれ,わたしの目の前で皆がどんどん手に取っていった記憶があります。
このアルバムは新人のデビューとしては異色の作品でした。
ボサノバの作品なのに,アントニオ・カルロス・ジョビンや,ジョアン&アストラット・ジルベルトのボサノバスタンダード曲を一曲も取り上げておらず,全編彼女のオリジナル作品,全曲,ポルトガル語と一部英語,そしてブラジル録音,です。
それが正に飛ぶように売れて行ったのです。そのサウンドはブラジルの海岸,ブラジルの森の中のような音で,本当に癒しがある作品です。
今もわたしの愛聴盤でもあります。
1曲目,アルバムタイトル曲「カトピリ」をお聴きください。
このようにファースト・アルバムで音楽ファンの心を(耳を?)鷲掴みにした小野リサさん,じわじわと全国的な人気を獲得して行く事になります。
続きはまた後日!