■立香山から夕陽を見る
トーヤレイクヒルGCに滞在するようになって、立香山に登るのが習慣となった。 ゴルフ場は立香山の中腹に作られているので、ゴルフ場の上に立香山の頂上があることになる。
友人達が来ると立香山の頂上に案内するのが私の役目となっている。
ゴルフ場から借りている私専用の四輪駆動車がある。
かなり古い車なので、山を登る時はエンジンがウンウンと唸りながら登る。コテージから15分くらいの距離である。
有珠山の右側に沈む太陽
山の頂上から見える景色は絶景である。
頂上の平らな場所から見る景色は、目の前に洞爺湖、その左手に有珠山、そして昭和新山は有珠山に重なっている。
更に左手には伊達の町と噴火湾が見える。
夕陽の中のウィンザーホテル
洞爺湖の右手に見えるのは羊蹄山である。
山全体が見える日は少ない。いつも頂上付近は雲に隠れている。更に右はオロフレ峠である。
その右手にある筈の駒ケ岳は、前の山に隠れて見えない。
ここから見える景色は立香山を中心にして、270度くらいであろう。
オロフレ峠方面の光の芸術
私が特に好きなのは「夕陽」を見ることである。
6月に来た時は、7時近くにウィンザー・ホテルの右手に陽が落ちる。
それが7月、8月、9月なっていくと、段々と陽の落ちる場所が左に移動して行く。
例年は私が東京に帰る頃には有珠山の左手に落ちるのだが、今年は早く帰るので、まだ有珠山の右手に落ちている。
立香山の頂上で、いつまでも夕陽を見ている私だ。
人生の黄昏に近付いて来たら、夕陽が好きなってしまった。
雲海の中の有珠山
(おまけの話)
夕陽の撮影というのは、そう簡単ではない。
先ず、天気が良くなくては駄目である。
でも、良過ぎて雲が無いと、これも駄目である。
コテージから空を見ていて、『今日は大丈夫そうだ』と思い、車を走らせて頂上に行ったら、地平線に雲が掛ってしまって駄目なことがよくある。
夕陽撮影に良い条件は、有珠山の向こう側に薄い雲があることである。
洞爺湖に反射する夕陽
厚い雲だと太陽が隠れてしまい、夕陽とならない。
夕陽は地平線に落ちて行く太陽の光が、薄い雲に反射して赤く染まる現象だと思う。
そんな良い条件の日は少ない。
絶好の夕陽撮影日と思っている時に、Iさんに夕食に誘われることが多いような気がする。そんな時に限って、車で町に降りる途中で素晴らしい夕陽に出会うのである。
夕陽撮影のいくつかの条件の中で一番難しいのは、『夕陽の出そうな日に夕食に誘われないこと』である。