■アナスターシャとオロフレ峠を行く
K社長は気が若い。年齢は若くはないが、体が柔らかいのがKさんの自慢だ。 『橋本さん。オロフレ峠に行きませんか?』とメールが来た。
オロフレ峠は登別温泉に行く時に通る一般道の途中にある見晴らしの良い場所だ。滞在中のゴルフ場の立香山の頂上からもオロフレ峠は見える。
『歩いて登るんですかー?』と聞いたら、『大したことはない。1時間くらいで行ける』と言うが本当かなー。
参加者を募ったが、シニアの友人達は誰も良い返事をしない。当てにしていた人にも断られたので、遂に延期になった。そして、やっと集まった5人で29日に行くことになった。
メンバーは我々夫婦、K社長、M代さん、そしてロシアから来たモデルのアナスターシャである。アナスターシャはN画伯がロシアから呼んだ絵のモデルである。
昨年も来ていて、私達は一緒に藍染めをした仲でもある。
9時に5人でKさんの車でコテージを出発する。30分でオロフレ峠の駐車場に着く。
そこから山に入る。細い山道を登って行く。アナスターシャ(愛称ナスチャ)は若いので元気が良い。M代さんは登山のクラブに入っているので、全然疲れた様子はない。
私と女房は歩き出してすぐにもう疲れてしまう。かなりきつい登りを1時間行ったところで見晴らしが良くなり、女房はここでリタイアする。ここからの登りがきつくなる。
岩場を両手を使って登る。もう嫌だ!という気持ちになるが、Kさんが頑張っているので仕方なく付いて行く。30分登ってやっと頂上に着いた。素晴らしい景観という触れ込みであったが、確かに見晴らしは良いがパジェロで登る立香山と同じくらいか。
ナスチャもM代さんも汗もかいていない。若いということはそういうことかと納得する。
M代さんは『苦労して登った後の気持ちは格別でしょ!』と言うが、私はもう苦労するのが嫌なので引退したのにー。ジャガイモ掘りに稲刈りに、そしてまだ山登りまでしていたんじゃ引退しない方が楽だった。
(おまけの話)
私はロシアには行ったことがない。昔のことだが、ヨーロッパに行った時にまだ直行便が無かったので、飛行機の給油の為に一時モスクワに駐機したことがあるだけである。その時に、太ったオバちゃんが機内の掃除に来て、そのあまりの腰回りの太さに驚いた記憶がある。
ロシアの最初の経験は新宿・中村屋でピロシキを買って来て食べたことだと思う。
その後は、大人になってから東京タワーのすぐ傍のロシア料理店『ヴォルガ』でボルシチを食べた時である。酸っぱい味がして、あまり美味しいとは思わなかった。
その後は、あちらこちらにロシア料理店が出来て、そこではロシア人が紅茶にジャムを入れて飲むということを知った。これもあまり美味しくなかった。
そんなことから、今までに色々な国に行ったが、ロシアには行かなかったのだと思う。
ロシアにはこれからも行かないだろうと思うが、お隣に住むアナスターシャで我慢しよう。