■伊達にも映画館が欲しい
伊達に滞在している間は映画を見られない。 隣町の室蘭まで行けば見られるのだが、それも億劫になってしまっている。
だから、東京に戻ると狂ったように映画を見に行くことになる。
私がよく行くのは府中の東宝シネマ・コンプレックスである。ここでは同時に9ヵ所で映写しているので、かなり色々な映画を見られる。
戻ってから見たのは、『おくりびと』、『PS.アイラブユー』、そして『最後の初恋』であった。
主演のリチャード・ギアーが好演してしている。
先日は銀座の和光の裏の映画館で『マリタのやさしい刺繍』を見た。この後の映画は、『ウォンテッド』、『ブーリン家の姉妹』を予定している。
60歳を過ぎるとシニア割引きがあり、1800円の映画が1000円で見られる。
しかも、カード会員に登録しておけば、6本見れば1本がタダになる。更に駐車場が3時間もサービスされる。
従って、女房と一緒に行って、どちらかが6本見た後の無料サービスを受けると、2人で1000円で映画が見られて、しかも1200円の駐車料金がタダになる。
こんな安いレジャーは無いと思っている。
伊達にも映画館が欲しいと思っていたが、或ることに気が付いた。
私の町は11万人の人口だが、映画館は無い。
伊達は3万7000人である。
私の子供の頃は地元にも2軒の映画館があった。
映画館の名前は1軒は小金井劇場で、もう1軒は名画座であった。
伊達にも昔は映画館があったそうだ。
どちらの町にも映画館がなくなった。その理由は『見る人が居ない』に尽きる。
私の町にも映画館が無いのに、『伊達にも映画館が欲しい』なんて言える立場じゃないと分かった。
(おまけの話)
私にとって映画を見る楽しみはストーリーだけではない。
映画が終り最後のスタッフなどの画面になると、席を立つ人が多い。
私はそこからが楽しみなのだ。
映画を製作する上では大勢の人の手が必要である。
その映画に関わった人は全て(だと思うが・・・)、最後の紹介に出て来る。それを見るのが楽しい。
そこでは色々な職業があるんだなーと教えてくれる。
先ずは映画に使われた音楽が多いのに驚く。
次に主演スターの世話役なんて係がいて、その人の名前も紹介される。
スタントは必ず登場する。
待機していたペンキ屋なんてのもある。
私の待っているのは、『ケータリング』である。
アメリカの映画製作現場の食事は、日本のようにお弁当とか仕出しではない。
撮影現場に大型調理専用トラックが来て、そこでかなり豪華な食事を出すらしい。
日本もアメリカも『腹が減っては戦が出来ぬ』ということか?
そのケータリングがどこの会社か見るのが楽しい。
映画を明るくなる最後まで見ていると、思いがけない世界が見えて来る。
映画にも色々な楽しみ方がある。