■深川大縁日と台風19号
新聞の折込広告に「深川大縁日」のビラが入っていた。
それを見ると、10月12日~14日の間に富岡八幡宮で縁日のイベントがあるらしい。
ここは通称は「深川の八幡さま」と呼ばれていて、庶民に親しまれて来た歴史がある。富岡八幡宮のある駅は「門前仲町」で、ここは名前の通り八幡さまの門前町である。
「深川大縁日」のチラシが我が家にも入っていた。
富岡八幡宮といえば、最近はどうも評判が悪い。
宮司の地位を巡って姉と弟がもめて、それが殺人事件にまで発展してしまったのが記憶に新しい。
一方で、ここは江戸相撲の発祥の地で、神社の裏には大きな相撲の石碑もある。更にここに収められている神輿は重量が4.5トンもあり、あまりの重さに今までに1度しか担がれていない。
台風19号の進路予想。
そこで10月12日に「深川大縁日」に行こうと思っていたら、台風19号が東京に来ると分かった。
今回の台風は過去にも例の無いような強烈な台風のようで、TVニュースでも「先ずは家のことよりは、自分の身の安全確保をして下さい。」と伝えていた。
11日に改めて「深川大縁日」のHPを見たら、「台風の為に中止」と出ていた。
「深川大縁日」の中止のお知らせ。
そこで深川大縁日は諦めて、台風襲来の準備をすることにした。
・・とは言っても、マンションの場合は何をすれば良いのかよく分からない。
「ベランダの鉢を取り込む」、「水と食料を確保」、このマンションはオール電化なので、停電になったら諦めるしかない。
そこで停電でTVもPCも駄目と覚悟して、図書館に本を借りに行った。
12日の早朝は強い雨が窓に吹き付けていたが、その後は大したことはなかった。
12日はテレビでは朝から一日中、「台風19号」の進路や被害状況を伝えていた。刻々と東京に迫る台風の様子が「進路予想図」で示される。
中央区からのメールのお知らせでは「警戒レベル4相当情報[洪水]、荒川では当分の間、氾濫危険水位を超える水位が続く見込み。多摩川では同日3時40分頃、東京都調布市の観測所で氾濫危険水位に達した」とあり、中央区の避難所の紹介もあった。
3階の出口は閉じられていて、外から見えるように「通行禁止」の張り紙があった。
いよいよ台風が近づき、色々な情報で「これは今までの台風とは違う」と感じた。
ベトナム、アメリカ、北海道から「大丈夫ですか?」とメールが来た。
多摩地方の友人は「娘家族が我が家に避難して来た」と、かなりの影響が出ているようだ。
報道を見る限りでは、もはや荒川や多摩川は氾濫してしまうだろうと思った。首都圏で初めての、大きな水害が予想された。
1階のスーパー「マルエツ」に買い物に行ったら臨時休業だった。
我が家にはどんな大変な被害が出るか心配だった。
ところが昼間は雨も風も弱く、拍子抜けだった。
やっと台風の東京通過時間の午後9時近くになって風が強くなり雨もガラス窓に吹き付けて来た。
道路の街頭の灯で、吹き付ける強烈な雨の様子が分かる。
それでも特に我が家に被害は無い。明日は近所を見て廻ろう。
台風15号に続き、今回も被害に遭った千葉県の方は誠にお気の毒である。
道路の街頭の灯で、風と雨の強さが分かる。(道路の左側)
(おまけの話)
この辺りの代表的な交通手段のバスを使うと、主な停留所は「月島」、「門前仲町」、「清澄白河」、「森下」、「両国」となり、下町の匂いがプンプンである。
そのまま乗り続けると、東京スカイツリーの真下を通り越し「亀戸駅」まで行く。約50分のバスの旅だが、東京の下町ばかり走るので下町に興味のある人にお勧めである。
月島名物の「もんじゃ」。
「月島」は「もんじゃ」で有名で、商店街も裏通りも「もんじゃ屋」だらけになった。「門前仲町」の手前から中央区から江東区になる。
ここはパスして「清澄白河」に飛ぶ。
ここは「清澄庭園」と「深川めし」がお勧めである。
「深川めし」とは「アサリのぶっ掛け飯」であるが、最初はアオヤギを使っていた。
現在とは違い、当初は下賤階級のファストフードだったようだ。
「清澄庭園」。(ここは昔は紀伊国屋文左衛門の屋敷があった)
「森下」は昔は労働者の住む「ドヤ街」のあった場所で、簡易宿泊所があった。その1つ手前の「高橋」は、昔の漫画「のらくろ」で町興しをしている。
高橋もドヤ街があった場所で、現在はそれがビジネス・ホテルになっている。他には相撲部屋が多くあることでも有名だ。
その先の「両国」は墨田区になり、私の守備範囲を超える。
「のらくろ」で町興しの高橋(たかばし)商店街。
若者は「のらくろ」なんて知らない。