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[2020.02.21]
■亀戸神社と亀戸大根
 
今回はそれほど変なものではないが、珍しいものを食べに行った。 
それは亀戸にある「升本」という料理屋の「亀戸大根あさり鍋」である。 
 
梅の季節に都バスに乗って亀戸天神に写真を撮りに行く時に、亀戸駅近くの十字路の角に立派な料理屋があるのは知っていた。 
 
亀戸4丁目交差点の近くの「升本本店」 


なぜその店に行くことになったかという理由だが、ある日、女房がデパートで松花堂弁当を買って来た。その松花堂弁当がとても美味しかったので製造元を調べたら、亀戸の「升本」という名前が印刷されていた。 
 
今までに聞いたことが無い名前だった。 
そこで升本をネットで調べたら、なんとここは明治38年創業の亀戸では老舗の有名な料理屋であることが分かったのである。 
 
升本の店構えは立派で、歴史を感じさせる。 
 
 
亀戸は私にはあまり縁が無い場所である。 
家の前から「亀戸駅行き」の都バスが出ているが、これに乗って亀戸まで行くと途中に東京スカイツリーがあり、終点の亀戸駅までは約45分も掛かる。 
 
亀戸という場所は、東京でも「一二(いちに)」を争うディープな下町である。特に有名なのが「亀戸餃子」で、餃子のみでライスもメニューに無いという珍しい店だ。 
 
店先に飾られた生の「亀戸大根」。 
 
 
さて料理屋「升本」であるが、都バスに乗って亀戸駅の1つ手前の停留所で降りる。その先の交差点を渡り、角から2軒目が「升本」である。 
 
角は観光名所の「梅屋敷」で、現在は浮世絵や江戸切子が見られるようになっている。「升本」は梅屋敷と一体化しているように見える。 
なにか関係があるのかもしれない。 
 
最初に出て来た「亀戸大根三種盛り合わせ」。 
 
 
升本の店の前には生の「亀戸大根」が飾ってあった。 
私の思っていた大根と違い、かなり細くて短い。 
 
木の引き戸を開けて店に入る。思ったほど高級店ではないようで、ひとまず安心した。席に案内されて、メニューを見る。 
 
ランチの「亀戸大根あさり鍋」(1980円・税込み) 
 
 
メニューからこの店の定番らしい「亀戸大根あさり鍋」の定食を注文する。少しして出て来た土鍋に入った「亀戸大根あさり鍋」は、グツグツ煮立っていた。 
 
店の者が食べ方を説明してくれる。 
「このご飯に鍋から汁ごと具を沢山かけて下さい」。 
味は味噌味だった。 
なんだか、昔のご飯にみそ汁をかけて食べた貧しい時代を思い出した。 
 
鍋の具は亀戸大根、豆腐、白菜、アサリ、大根餅。 
 
 
これを私の子供の頃は、「猫めし」と言った。 
昔はペットフードなどという洒落たものは無く、家族の残ったご飯にみそ汁かけて猫に食べさせていたものである。 
 
だから私のオヤジは私がご飯にみそ汁をかけて食べるのを嫌い、「猫めしなんか食べるな!」と怒った。 
久し振りに猫めしのようなものを食べてしまった。 
 
まあ猫めしよりは美味しかったが、「もう一度行くか?」と聞かれれば、「どうかな?」と答えるだろう。 
 
 
 
(おまけの話) 
亀戸まで行ったので、ついでに亀戸天神の様子を見に行った。 
料理屋の升本からは歩いて数分の距離である。 
 
神社にお参りする前に船橋屋本店で「葛餅」を食べようということになった。船橋屋は亀戸天神の入口の角にある。 
女房達は「葛餅」、私は「あんみつ」を注文する。 
 
太鼓橋と太鼓橋の間に咲いていた「梅の花」。 
 
 
食べ終って席を立った時に、後ろの席の外国人中年男性の2人連れに驚いた。なんと、「あんみつ」を1人3杯づつ食べていたのである。 
 
きっと彼らは日本で生まれて初めて「あんみつ」を食べて、「世の中にこんなに美味しいものがあるのー!!」と思って、男のくせに恥ずかしいとも思わず3杯も食べたのだろう。 
 
2つの太鼓橋を渡ると、その先に本殿がある。 
 
 
船橋屋を出て左折し赤鳥居をくぐると、そこには大きな池があり本殿に向かう太鼓橋がある。そして2つの太鼓橋を渡ると、そこに梅林がある。 
 
梅はまだ5分咲きで、「梅まつり」の最中なのに見物客もあまりいない。 
太鼓橋の向こうに東京スカイツリーがそびえ立っていた。 
本殿にお参りして他にやることも無いので、また都バスに乗って家に帰った。 
 
幸運を招く「鷽(うそ)」の絵馬。 
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心の伊達市民 第一号
心の伊達市民 第一号
北海道伊達市に2003年夏より毎年季節移住に来ていた東京出身のH氏。夏の間の3ヵ月間をトーヤレイクヒルG.C.のコテージに滞在していたが、ゴルフ場の閉鎖で滞在先を失う。それ以降は行く先が無く、都心で徘徊の毎日。 
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