■暗い趣味かなー?
初めて会った人に、『趣味は仏像彫刻です』と言うと、ギョッとした顔になりかけるが、それを必死に抑えているのがよく分かる。 親しい人は『なんだか暗い趣味だなー』なんて言う。
仏像教室に来ている生徒にも色々な人がいるが、暗い人は少ないように感じる。
私もどちらかというと、明るい方だと自分では思っている。
性格と趣味とはあまり関係が無いように思うのだが、どうか?
阿弥陀如来像(浄土寺)
昨年も夏の伊達滞在中を除き、東京に居る時はかなり熱心に仏像彫刻をやっていた。
また、2~3年前くらいから仏像がブームとなり展覧会も多くあったし、テレビや雑誌などでも取り上げられる機会が増えた。
台座
100年に一度という不況が長引いていて、暗い話ばかりが氾濫していて、人々の心を蝕んでいるのではないかと思う。
そんなことで、『物から心へ』と興味が移り、更に仏像に至ったというのが私の我田引水型の理屈である。
2009年の作品群
写真は昨年の私の作品群である。
そして最後の作品は浄土寺の阿弥陀如来像であった。
台座の細かい彫刻は私の性格に合わず、かなり苦労した。
(おまけの話)
世の中には色々な趣味を持っている人がいる。
カメラ、旅行、音楽鑑賞、読書、ゴルフなどが多い。
これ等は当たり前過ぎるので、私はこれは他人には言わない。
私の女房はカルトナージュをやっていたと思っていたら、最近はソフトファニッシングというのを始めたようだ。
これは布地を使った細工物で、イギリスが本場らしい。
ティーポットカバー
私に似てすぐに応用編をやりたがる女房は、その技術を利用して家の椅子の張替を始めた。
いつも夜遅くまで2階の自室で作業をしているようだ。
椅子の張替え
階下の私の部屋の上からは、トンカチでコンコンと何かを叩く音が続いている。
私は1階で仏像彫刻をし、女房は2階で椅子の張替をし、我が家はまるで下町の町工場のような状態になっている。