■付喪神と百鬼夜行
付喪神(つくもがみ)という言葉を知っていますかね?付喪神とは、道具・器物などの生命のない物に霊(精霊・霊魂)が宿ったモノの事で、日本では古くから道具・器物は使い続けて古くなると、霊が宿るようになる!と考えられて来た。今でも、針供養や人形供養、古道具の供養、お祓いをするのも違う意味合いで…という方も多いと思うが、付喪神にならないように…という思いで、供養する方も多いらしい…。
”陰陽雑記”という書物には「器物百年を経て化かして精霊を得てより、人の心を誑かす。これを付喪神と号す」とある。霊を宿した器物は、夜になると動き始め、平安時代には夜中に行列をなして練り歩くと広く信じられていたようで、その怪奇現象がいわゆる百鬼夜行でして、その妖怪の行列の模様を描いたものが「百鬼夜行絵巻」として残っている。
当時の陰陽道では、百鬼夜行の日(正月子の日、2月午の日、3月巳の日、4月戌の日、5月未の日、6月辰の日)には夜間の外出を忌むものとしていて、もしも百鬼夜行に出くわすものなら親類縁者に災難が及ぶと恐れられていたようなのさ…。
百鬼夜行に遭遇した話は、「今昔物語」の中の童子だった安倍清明が、師匠と言われている加茂忠行とこれに出くわす話が有名なんだけど、他にも「大鏡」「江談抄」「古本説話集」「宝物集」「宇治拾遺物語」「今昔著聞集」等の文献にも見る事が出来るから、この時代って結構頻繁に百鬼夜行に出くわしたのかも知れませんよね?(笑)
室町時代の「付喪神絵巻」には、都大路を様々な姿の古道具の妖怪たちが、行列する姿が描かれている。これらの妖怪は12月の煤払いで、不用になって、道端に捨てられてしまったモノたちらしい…。
付喪神となった道具・器物は、その霊を祀りあげ(あるいは供養)られる事なく、乱暴に捨てられてしまった時、人間への復讐の意思表示として妖怪化するんだって…ジブリの平成たぬきポンポコ?(ありゃ、ど忘れしてしまった…確かこんなタイトルだった気が?間違ってたらゴメンナサイ)でもたぬきが人間に復讐するため百鬼夜行に化けるシーンがあるけど、復讐という意味では同じですよね。そういう意味では、百鬼夜行は一種のタタリ神的な性格を持っていたに違いない!だからなんだろうね。現代でも古くなった櫛や鋏、人形や化粧道具の供養が習慣として残っているんでしょうね…。
「百鬼夜行絵巻」「付喪神絵巻」「画図百鬼夜行」等に残されている付喪神の姿というのが、私にはかなりユーモラスで可愛さまで感じてしまうんだけど、下駄や風呂釜、枕や貝殻、更には貨幣まで付喪神になるんだとさ…。枕は反枕(まくらがえし)貨幣は金玉(かねたま)という妖怪になるらしい…。(読み方変えて読んではいけませんって!笑)
ECOが叫ばれる近頃でも、人間は平気でまだまだ使えるモノも平気で捨ててしまう訳で、もし今に百鬼夜行が復活したら、車やパソコンや携帯電話等はどんな妖怪になるんでしょうか?ちょっと見てみたい気もするけど…皆さんも付喪神や百鬼夜行に出会わないように、モノを大切にしましょうね…。