■かぐや姫
皆さんよくご存知のかぐや姫…。この物語はその当時の世相をかなり皮肉った話である事をご存知だろうか…?竹取の翁に拾われたかぐや姫は、誰もが目を見張るような美女に育った…。そんな女性を誰もが見逃す訳もなく、高貴な人々は競って求婚するのだけど、かぐや姫は無理難題を押し付けて、求婚をことごとく、拒絶していく…。最後には帝の入内の要請も断り、月の世界に帰って行くかぐや姫。一体この女性の正体とは…?
「竹取物語」の原作者は、紀貫之ではないか?とされているのだけど、実は紀氏はこの平安時代・当時、藤原氏の陰謀で叩きのめされ、政界から追い出された経緯がある…。そのために、一族を維持するため、文人として生きていく道を探ったようなの…。
私個人的な意見ではあるんだけど、紀貫之は藤原氏に対しての恨みや怨念をぶつけ、糾弾する書を、まるでお伽話のように装いながら、後世に残そうとした疑いが強い。
というのも、「竹取物語」に登場する人物群は、8世紀初頭に実在していた人物そのもので、”くらもちの皇子”以外は全て実名!って所にこの物語の真意があるように思えてならない。まして、この中の”くらもちの皇子”は研究者の間で言われているのが、”藤原不比等”と同一人物とされていて、「竹取物語」ではその”くらもちの皇子”を作者は、「心にたばかりのある人=汚いヤツ」と厳しく批判している…。しかも、先ほども書いたけど、他の登場人物が当時実在した人物の実名なのに、”くらもちの皇子”だけが、架空の人物なのは、この物語を書くにいたって、当時実名を書けなかった所に「竹取物語」の性格が現われているように思えてならないんですけどね…。
かぐや姫は”くらもちの皇子”に蓬莱山に行って来なさいと、難題をふっかける…。”くらもちの皇子”は困り果てるのだが、かぐや姫を何とか自分のものにしたく、悪知恵を働かせ、工人に蓬莱山から持って来たという作り物の土産を造らせ「あなたのために、命がけで行って来た」と虚偽の報告をする。竹取の翁はこれを信じるが、皇子が”造らせた”賃金を払ってくれない!と、工人たちが、かぐや姫の元を訪ねたために、ウソがあっさり露見してしまう…。”くらもちの皇子”は激怒して、工人たちをしこたま叩きのめしたようなんだけど…。
物語のクライマックスで、月の使いはかぐや姫に向かって「いざ、かぐや姫!穢き所にいかでか久しくおはせむ」と語りかけるんだけど、ここにある「穢き所」とは、藤原氏の世であり、かぐや姫は藤原氏を糾弾するために、この世に姿を現したように感じるのは、私だけだろうか?
平安時代は雅で平和なイメージが強いかも知れないが、それは藤原氏にとってのイメージであって、紀氏も勿論だけどこの時代、ほとんどの人々が藤原の世を呪ってしまうほど、窮屈で苦しい時代だったに違いないだろう…。何故なら藤原氏は一族の繁栄のためならどんな手段を使っても!という一族なのは歴史が示す通りなのだから…。