■山下達郎はどんな人なのか??(試聴付き)
言うまでもなく山下達郎さんとは直接お会いしたことがなく,レコードやCD,ラジオ番組を通して, また,ホールの座席からしか接したことがないのですが,
先頃雑誌としては廃刊になってしまった「ぴあ」のWEB版に,達郎さんへの「100Q」(100の読者からの質問を矢継ぎ早にぶつける)というのが載っています。
彼の人となりが分かりそうなものをピックアップしてみます。
Q7 好きな言葉は?
「年代によって変わるんですよ。昔は「為せば成る」だったんだけど。まぁ、それにしとこうかな」
Q8 嫌いな言葉は?
「アーティスト。自分が言われるのも嫌だし、口にするのも嫌い。いま日本で使われてたり、メディアが言ってるアーティストは、本来の意味じゃないですからね」
Q9 プロポーズの言葉は?
「僕はシャイなので、そんな言葉は言いませんでした。お互いに何となく「結婚しようか…」くらいで。歌の文句になりそうなことなんて、言いませんよ」
Q17 ギターのカッティングのコツを教えてください。
「練習あるのみ」
Q27 自分のレコード、CDをショップで買ったことは?
「ないですよ。そんな人、いるんですか?」
Q29 最後の晩餐には何を食べますか?
「鰻。昔は幼少に貧しかった人は、鰻かエビフライって相場が決まってたんです」
Q30 ライブで演奏していて楽しい曲は?
「自分の曲を楽しんで演奏したことなんて、一度もないですね。人に聴かせるものだから、自分が楽しんでちゃいけないので。しかも僕はバンマスだから、ずっと後ろのことを気にしてるんですよ。あいつ、ちゃんと段取り通りやってるかな? って」
Q34 『新・東京ラプソディ』に出てくる自転車は、なぜ黄色ではなく、緑色なのでしょう?
「単なる語呂合わせですよ。“○○○色”にしようと思って、最初はドドメ色しか思いつかなかったんだけど(笑)、イントネーションがきれいだったのが緑色だっただけ。この質問、お客さん(ファン)でしょ? そんなね、深い意味なんてないんですよ。ボブ・ディランの歌詞を深読みしたがる人たちをディラニストって言うんだけど、ボブ・ディランも嫌がってるみたいだし。緑色の自転車はきれいだけどね」
Q35 アルバム『RIDE ON TIME』発売時、秋のキャンペーン広告を十勝岳で撮影したときのエピソードを教えてください。
「なにしろ噴煙のなかでの撮影ですから、肌がボロボロになるんです。岩に座ってると、ジーンズが硫黄で溶けてくるし。しかも、僕の大嫌いなトレンチコートを着させられて。大喧嘩しました」
Q36 コンビニに行くことはありますか?
「毎日のように行ってますよ。この質問は要するに、執事か何かがいて、“あれ買ってこい”とか言ってるのでは? ってことでしょ。バカバカしい」
Q41 何十年も聴き継がれる名曲と、数ヵ月で消費される曲の違いは?
「運、不運でしょう。いい曲であっても、歴史のなかに埋もれているものはいくらでもあるし。恣意的なものなんですよ、スタンダードと言っても。『クリスマス・イブ』だって、JR東海のCMがなければ、“『MELODIES』のなかの1曲”だったんだから。そんなもんですよ」
Q54 昨年、ライジング・サンに出演されたときの感想を教えてください。
「お客さんが素晴らしかった。若いころバンドをやってたときのサブカルチャー、ロックの空気を持ってる人たちがたくさんいて、“なんだ、ちゃんとロックがあるじゃん”って思ったんですよね。しかも老若男女でしょ。それはすごく安心しましたね。今年は出られないですけど、ぜひ、また出たいと思ってます」
Q70 音楽が担う役割は今後、どう変化していくと思われますか?
「パッケージが衰退して、商品としての音楽の存続基盤が崩壊しつつありますよね。Youtubeやニコ動で見られるわけだから、若い子は音楽にお金を払わない。それは当たり前だと思うんですよ、僕だってそうするだろうし。この状況が進んでいくと、レコードが発売される以前の状態に戻るんじゃないですか? 音楽でお金を稼ぐには、実演しかないという。昔のダンスパーティーとか、生演奏で踊るっていうことが盛んになってくるかもしれない。そういう意味では、ダンスと音楽が不可分になっている現状は、当然の結果でしょうね。まぁ、もう少し見ていかないと、最終的な結論はわかりませんが」
Q91 父親としての山下達郎は、どんな人物ですか?
「ウチの娘が中学のとき、学校で“両親について、ひとこと書く”っていうのがあって。そのとき娘が書いたのが“ウザイけど、ときどき使える”っていう(笑)。これ、なかなか名言だと思いますよ」
・・・・と興味深いQ&Aが満載です。
きりがないのでこのあたりでやめておきますが,
彼の真面目で率直な人柄がよく出ていると思います。
ニューアルバムは不覚にもネットで注文したので,到着は明日です。
それにしても『新・東京ラプソディ』,緑色を思いついてくれて良かった…。
彼の素晴らしい「練習」の成果,ギターのカッティングの代表曲は「スパークル」。
ライブでも,ほぼ必ず1曲目です。
YOUTUBEで試聴できます。
もう一曲,彼の素晴らしいカッティングが聴こえる,「ラヴランド・アイランド」のPV。 これは去年の札幌のライブではアンコールの一曲でした。このPVで踊っている初老の男性は誰でしょう…。
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