■芸術家と職人の狭間で
6月24日に伊達市に来てから、なんだかんだと忙しくて、お誘いを受けていた大滝地区の漆器作家の府川さんのアトリエに行けないでいた。 やっと時間が取れたので、ある日の午後から大滝地区に行った。
県道から少し入った山の中に府川さんのアトリエはある。
材料となる木材がその辺りに雑然と置かれている。
その奥には畑が作られている。収穫したニンニクが干してある。
なんだか「自給自足」の生活を見るようだ。
北海道の大自然の中で創作をする府川さんは幸せ者だと思う。
懐かしいような住まいの風景
早速、府川さんに作業を見せてもらう。
今では珍しいベルト掛けのロクロで、回転している材料を削る。削られた切粉が飛ぶ。作業場は切粉で溢れている。
今は9月4~5日に開催される「20周年記念個展」の為の作品作りに忙しいそうだ。
ロクロ作業
私は府川さんに聞いた。
私 『芸術家と職人の違いはなんですか?』。
府川さん『難しいなー』。
私 『同じ物を沢山作るのが職人で、1個しか作らないのが芸術家では?』
府川さん『その定義なら、私は芸術家かな?』
こんな単純な定義でいいのかどうかは分からない。
私も仏像は1体しか彫らない。だから芸術家だろうか?
どうやら、芸術家かどうかは自分で決めることではなく、世間が決めることのようである。
木地完成(これに漆を塗る)
誰か私を「芸術家」と呼んでくれ。
そうすれば、私も芸術家になれる。
(おまけの話)
大滝地区ではQちゃんこと、元マラソンランナーの高橋尚子が農業を始めたと新聞が伝えている。
どうせ名前だけの農園だろうと思っていたら、テレビで農作業をしているQちゃんの姿が放映された。
Qちゃんファーム看板
それでもまだ、「形だけだろう」と疑っている私は、大滝地区に行った機会にQちゃんファームを訪ねてみた。
道路沿いの看板を目印に、左折する。
すぐに農園があった。でも、誰も農作業をしている様子が無い。
「事務所はこの先です」という看板が出ているが、特に知り合いもいないし、誰もいないような雰囲気だったので、そのまま戻る。
プチ・ナイアガラ
だから本当のところは分からなかった。
仕方ないので、すぐ近くのプチ・ナイアガラを見てからコテージに戻った。