■銀座百点
私は生まれは世田谷区だが、育ったのが小金井であるから都会人とは言い難い。 千代田区九段育ちの女房に言わせれば、私は「田舎者」である。
それが突然のように中央区に引越して、都会人となってしまった。
でも、住所が変ったくらいでは、垢ぬけるはずもない。
だから恐る恐るであるが、都会人風を装っているのである。
小冊子「銀座百点」
日本の中心は中央区で、その中心は銀座である。・かな?
銀座には「銀座百点」という小冊子がある。
この本は銀座の老舗の100店舗がスポンサーになって出版しているもので、銀座に関る内容ばかりが書いてある。
この本は広告が多いが、エッセイや対談や歴史などが出ていて面白い。
その中で有名人たちが銀座の素晴らしさ、奥深さ、粋や洒落などを語っている。
嵐山光三郎君の対談と作句
その中に、私の同級生で作家の嵐山光三郎君がよく登場する。
4月号には落語家の立川志らくが、嵐山光三郎に付いて書いている。
志らくは嵐山のことを先生と呼び、『落語は談志と志らくだけを聞いていりゃいい』と言われて嬉しくなった話が出ている。
志らくのエッセイと嵐山光三郎の似顔絵
他には連載で「江戸のすし」というのがあり、これはなかなか奥深く勉強にもなる。
その話を受け売りで友人に披露しても、かなり尊敬されそうだ。
5月号には嵐山君が南伸坊、冨士真奈美、坂崎重盛と対談風に俳句を披露し合う場面が出ている。
私は引退して年金しかないが、嵐山君はいつまでも稼ぐなー。
松坂屋前の宝くじ売り場
(おまけの話)
都会人になるのは、そう簡単ではない。
江戸っ子と言われる為には、3代もかかるのである。
そこで、もう少し簡単に都会人になる方法はないかと考えていた。
そして、私は遂に見付けたのである。
その方法というのは、銀行口座の開設である。
勝どきにも三菱UFJ銀行の支店があるのに、見栄を張って銀座四丁目にある「銀座支店」に口座を開いた。
銀座4丁目交差点(右は三越、左は和光)
振り込み先を知らせる時に、「銀座支店」と書くと誇らしく感じるに違いない。・・・と、思ったのである。
都会人になる為に、そして都会人と思われたくて、私は見苦しいほどの努力をしているのである。
でも、振り込むことはあっても、振り込まれることは無いという現実に最近になって気が付いた。