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[2011.08.01]
■教養人と能を見る 
同級生のY君が時々、珍しい企画に私を誘ってくれる。 
私が小金井に住んでいた時は、誘われれば殆ど参加した。 
 
ところが、中央区に引越してからは、Y君の誘いを断るケースが増えて来た。その理由は、「八王子近辺の企画が多い」からだ。 
 
国立能楽堂入口 


そのY君が、久し振りに誘って来た。 
『今回は都内での催しです。』という書き出しのメールだった。もうこれだけで断り難くなる文章だ。 
 
更に、『国立能楽堂で新作能の「影媛」が上演されます。正面席2列目が入手出来ました。』とあった。 
もう断れなくなった。 
 
国立能楽堂 
 
人には色々な趣味があるが、Y君の趣味は謡曲である。 
「謡曲」と言われると、私は参る。 
謡曲という言葉には、なんだか教養の響きがある。 
普段のY君からは教養という文字は浮かばないが、謡曲の話をする時ばかりは別人となる。 
 
国立能楽堂では新作能の為か、普段は行われない解説が最初にあった。また、前の座席の背中には液晶画面が設置されていて、演者のセリフや謡が文字で表示される。 
これは素人の私には助かる。 
 
新作能「影媛」の入場券 
 
それにしても、能の脇役は大変だ。 
謡曲師達は100分もの間、板の間にズーと正座しっぱなしだ。 
 
また、鼓の役は100分間、ズーと鼓を平手で打っている。 
終ったら、手が真っ赤に腫れているんじゃないかと心配した。 
 
退屈して眠くなることを覚悟して行ったのだが、最後まで眠らなかったので、自分でも驚いた。 
その理由の1つに、この節電の時代に、館内の冷房が効き過ぎていて、寒くて参ったということもある。 
 
影媛のプログラム 
 
(おまけの話) 
私の育った家には大きな能舞台があった。 
舞台正面には大きな松の絵が描かれていた。 
その舞台の上で床を蹴ったり、手を打ったりすると、床と天井が共鳴してルルルーンと音が響いた。 
 
この家は元黒埼子爵という人の別荘だったもので、昔は東京の人にとっては小金井辺りは別荘地だったようだ。 
 
国立能楽堂の能舞台 
 
ある時、小学校の遠足で日光へ行った。 
そして薬師堂で有名な「鳴竜」を見学した。 
先生が天井に描かれた竜の下で手を打つと、ブルーンと音が響いた。 
 
でも、私にとってはどうということもなかった。 
我が家でいつも経験していることだったからだ。 
 
いま考えると、引率の先生にとっては、「可愛くない子供」だったろうなー。 
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▼コメント(2)
名前:H.YAMA  2011.08.05 07:35:03
能ある鷹は、爪隠す?教養人のY君からのコメントを発信しますが、1日から4日までの日程で、沖縄に遊ぶ予定でしたが、想定外の台風に直撃され、勿論昨日の羽田便は、全便欠航となり、那覇空港へ駆けつけたところ長蛇の列に3時間並んで、6日福岡空港経由乗り換え羽田行きと、7日の羽田便に別れての帰京となりました。  
5日午前7時30分の沖縄は、暴風雨圏内に突入し、ホテルの窓ガラスがシナル程にゆれ、隙間からは雨の浸水が始まりました。  
本場の台風を経験できる貴重な陣を過ごしております。来週には、謡の練成会があり、稽古不足が心配です。 
名前:Shinji  2011.08.01 14:34:50
昔UCLAの建築学科の学生達を連れて、日本建築勉強に来た。そのとき能を見させた。 途中学生達は本当に退屈したが、我慢して最後の解散までいた。  しかしそのあと、学生たちはこぞって、ねーディスコに行って踊ろうよー、だった。 

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プロフィール
心の伊達市民 第一号
心の伊達市民 第一号
北海道伊達市に2003年夏より毎年季節移住に来ていた東京出身のH氏。夏の間の3ヵ月間をトーヤレイクヒルG.C.のコテージに滞在していたが、ゴルフ場の閉鎖で滞在先を失う。それ以降は行く先が無く、都心で徘徊の毎日。 
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