■意外!文化溢れる江東区
我が家の前を走る清澄通りを北に進むと2キロほどで相生橋を渡る。そこから先は江東区である。 私にとって江東区というイメージは、「工場地帯」、「下町」、「海抜ゼロメートル地帯」と、あまり評価は良くない。
ところが、ある日の行動でそれが翻された。
美しい池に映る松(清澄庭園)
先ず最初は清澄庭園に行ってみた。ここは岩崎弥太郎の所有であったが、大正13年に東京都に寄贈されたものだそうで、昔の金持ちはスケールが大きい。
公園は「回遊式林泉庭園」というスタイルで、池の周りを歩きながら庭園を眺めるのが気持ちが良い。
大震災で倒れたままの灯篭(清澄庭園)
次に徒歩で5分ほどで行ける、「深川江戸資料館」に行った。
ここは古い江戸庶民の町並みを再現していて、規模は小さいながら楽しい。
狭い家の中を見られるようになっていて、庶民の生活が偲ばれる。
次はガラッと変って「東京都現代美術館」である。
ここは地下鉄の駅からはかなり遠いし、不便な場所である。そんな不便な場所なのに、多くの人達が来ているのには驚いた。
江戸時代の船宿(深川江戸資料館)
企画展示の「名和晃平」のシンセシスという展示があった。
ビーズ、プリズム、発泡ポリウレタンなどを使った、なんとも不思議な世界である。
もう1つの企画展は「フレデリック・バック」の「木を植えた男」である。
アカデミー賞も受賞したアニメだそうだが、その他に彼の今までの作品が1000点も展示してある。
江東区というだけで少しバカにしていた私だが、想定外の文化度の高さに驚かされた1日だった。
東京都現代美術館
(おまけの話)
江戸の技術といえば、「江戸切子」、「江戸指物」などが有名であるが、「江戸からくり人形」も私は好きだ。
金属を全く使わず機械人形を動かす技は驚きだ。
私は機械工業を経営していたので、機械物は分かる方だと思う。
私が深川江戸資料館に行った時に、丁度、「江戸からくり人形展」が開催されていた。
江戸時代の庶民の居間
からくり人形の同好会らしき人達が、実演でからくりの実物を見せてくれた。ガラス張りになった「からくり」部分を見ると、驚くような仕掛けが見える。
係員も観客が驚いてくれると嬉しそうだ。
手品のタネ明かしを見るようで、凄く得した気持ちになった。