■三社祭は江戸の華(2)
三社祭の人間模様。 祭には色々な人達が関わっている。主催者だけで見る人がいなければ、やる方も気合いが入らない。だから観客も必要である。
担ぎ手の男は普段は普通の仕事をしているが、祭となると途端に豹変する。仕事はあまり出来ないが、祭では目立ちたがる男がいる。愛すべき男達である。
でも、見ている方としては担ぎ手は女性の方が良い。
みんな美人で粋で威勢が良いように見えるから不思議である。女房にするには向かないかもしれない。見ていて格好良いのは浅草の旦那衆だ。中にはカンカン帽なんかをかぶっている洒落者もいる。
みんな写真のいい題材になる。
今年から神輿の上に人が乗ることが禁止された。もし乗せたら、来年から出場禁止である。それでも乗りたがる強面の男達が神輿に乗ったところをTVで放映していた。その神輿は来年の出場はどうなるか?彼らは関係者でもないのに、勝手に乗ってしまうのだから・・・・。
色々な国から観光客が来ている。
中にはイスラム圏からのお客もいる。頭からつま先まで黒づくめの女性がいた。一神教の彼らは日本の異教徒のお祭りを見に来てもいいのだろうか?スピーカーで呼び出しがあった。『ハワイから来たOOさん。お連れさんが雷門前で待っています』なんて放送している。
最近の屋台では韓国の食べ物も売っている。
トッポッキとかチヂミなんかも売っているが、日本のお祭に韓国料理は止めて欲しい。屋台ではやはり焼きそば、タコ焼きなどがいい。
(おまけの話)
浅草寺の裏の左手奥は有名な吉原である。右手の奥は山谷である。浅草に行っても、どちらも女房が嫌がるので行ったことがない。今日は1人なので三社祭のついでに山谷の様子を見に行く。若い頃に行ったことがあるので、大体の方向は分っているつもりだった。
ところが行ってみたが全然分らない。仕方ないので途中で駐車場係のオジサンに聞いてみた。『山谷はどう行けばいいのですか?』。オジサンも分らず地図を出して来た。私の思っていた場所より遠い。また歩き出す。だが、全然着かない。
今度は酒屋で飲み物を買って聞いてみた。もう近かった。駐車場のオジサンも酒屋のオヤジも私の顔をまともに見ない。『人生に敗れて、山谷に流れて行くんだなー』と勝手に思っているらしい。
着いた山谷は私の想像と違った。町は奇麗で普通の町になっていた。町名も清川なんて洒落ている。以前はドヤ街と言っていた簡易宿泊所は今は小奇麗なホテルや旅館になっている。
歩いているのはバックパッカーの外国人の若者が少しと、浮浪者風が少しだけだ。いまこの町は安い宿泊先を求めて来る外国人に占領されつつある。外国人にも追われて、日雇い労働者はどこへ消えたのか?
なんとなく小便臭い香りが昔のドヤ街の雰囲気を思い出させてくれた。
東京山野の格安宿
小金井の自宅から