■運河を巡る
同じマンションに住むMさんに誘われて、近くの勝どきマリーナに遊びに行った。このマリーナは私の部屋からいつも見ているので、なんとなく親しみを覚える。 勝どきマリーナ(天気の良い日に我が家から)
一緒に行ったMさんは、ここのマリーナからクルーザーで海に出るのが趣味なので、店のオーナーとは顔馴染みだった。
隅田川の方向から見たマリーナ
その日は「水の都・中央区を作る会」というところの主催で、お試しクルーズが無料で行われていた。
生憎の雨で、参加者は10名くらいである。
運河から隅田川に出ると、すぐに勝鬨橋が見える。
その中に主催者代表の区会議員のTさんと、地元選出の区会議員のNさんがいた。2人は私達がトーキョータワーズ・マンションの住民だと知ると話し掛けて来た。
豊洲に入ると工場が見える
そして興味深い話をしてくれた。
この一帯は昔は倉庫街で、高い建物は無かった。
そこへとてつもなく大きな高層マンションが建つというので、反対運動が起きた。
我が家の裏手では架橋工事が行われている。
反対運動はかなり激しかったが、その時に地元の町内会長が『地元の発展に繋がるのだから、反対は止めろ』という鶴の一声で、それ以来、反対運動は収まった。
私達の知らない話だった。
何代にもわたりここに住み続けて来た地元民にとっては、外から来た者が以前の事情を全く知らず、高層マンションの上の方から見下ろしていたら気に入らないだろうということは察することが出来る。
晴海に入る (左手は東京レインボーブリッジ)
そんなわけで、クルーズに行ったのに話に夢中になり、全くクルーズを楽しまなかった。
それでも地元の有力者と知り合い、先方も私達を気に入ってくれたようなので、これからは地元との交流も深まりそうだ。
晴海埠頭には自衛隊の護衛艦が停泊している
(おまけの話)
『俺は地元民だー』と言えるようになるには、『何年住めばいいのか?』。
10年やそこらでは駄目だ。
少なくとも、地元の小学校に行かないと駄目であろう。
小学校が一緒だと、還暦を過ぎてもジジイ達は「○○ちゃん」なんて呼び合っている。これが地元民である「証」みたいなものである。
これはこれで仲間内では心地よい。
晴海桟橋を右折する
ところが外から来た者にとっては、これがとてつもなく高いハードルとなる。
当人達は特に意識はしていないのだが、外からの者には困る。
たまに一緒になって「○○ちゃん」なんて言って、顰蹙をかう新住民がいる。
東京消防庁の水上消防艇が訓練をしている
外から来た者は、いつまで経っても「○○さん」と言わないといけないので、地元民と話をしていると、「○○ちゃん」と「○○さん」が同時に飛び交うので、どうしても壁が出来てしまう。
これを解決する方法を誰か知りませんか?
運河の水門を入るとひと回りした