■5分間の感動
銀座の近くに住んでいると、銀座でなにかイベントがあると「行かなければ」と思うようになった。単なる野次馬根性丸出しの他にも理由がある。 
その理由は、以前に住んでいた多摩地区の友人や、夏の間お世話になった北海道伊達市の友人から、『銀座の近くに住んでいるんだから、銀座でイベントのある時くらいは行ってよ。そして写真を送ってよ』と、言われているような気がしている。

8月20日朝のテレビニュースでも、『ロンドン・オリンピックのメダリストが、本日11時から銀座をパレードをする』と、何回も放送している。
まだ8時前だというのに、銀座通りはかなりの人出で、場所取りをしている大勢の人達の様子が映し出された。

私は慌てて家を出た。
銀座に着いたのは8時15分だった。
ところがビルの日陰になる場所は、どこも最前列は席取りされている。
仕方ないので出発点に近い場所に移動する。

やっと見付けた場所はビルの解体工事が終ったばかりで、日陰が無い。
しかし最前列で写真を撮る必要から、そこで我慢する。
警察車両から盛んに、『熱中症に注意して下さい、水分補給をして下さい』と、親切な放送が何回もある。

2時間45分も待って、やっとパレードが始まった。
先頭のオープンカーの人は誰だか知らない。日本オリンピック組織委員会の会長かもしれない。
続いて、オリンピックでレスリング3連覇をした吉田選手と、やり投げで出場した選手会長の村上選手がオープンカーで続く。

吉田選手はテレビで見るタイツ姿と違って、ブレザーコートを着たところは意外と美人である。
その後はオープンカーのバスで次々と選手団がやって来る。
選手たちはみな笑顔である。
メダルを取った選手は胸にそのメダルを掛けている。

卓球の愛ちゃんも可愛い。フルーレの大田選手は満面の笑みだ。
野獣で有名になった金メダリストの柔道の松本選手は、もう野獣顔をしていなかった。選手の顔を見る度に、彼らの試合風景が目に浮かぶ。

沿道からは『ありがとう』、『おめでとう』の大合唱が起きる。
パレードの見物に来て、オリンピックに対する考えが変った。
それまでは『東京オリンピックなんて招致しなくてもいいんじゃない』と冷めていたが、今日から変った。
『東京オリンピックは招致すべきだ!』

2時間45分も炎天下で待って、私の前をたったの5分間でメダリスト達は通り過ぎて行った。バスの反対側の選手も見たかったので、パレードは出来たら往復にして欲しかった。
それでも久し振りに、メダリストから感動をもらった。

(おまけの話)
今回は「おまけの話」は無しです。