■高速フェリー『ナッチャン』に乗る
東日本フェリーが今年の9月から高速新造船のナッチャンを就航させた。 青森と函館を1時間45分でつなぐ高速カーフェリーである。
私達は伊達からの帰り道に八甲田山に寄って、紅葉を見てから帰る予定をしていたので、北海道から本州に渡るにはナッチャンが便利である。
高速フェリー なっちゃん
午前7時30分にトーヤレイクヒルGCを静かに去る予定でいたら、その前にRさんがコテージに来た。朝食を一緒にした後にRさんはキノコ採りに行ったので、我々はクラブハウスに行く。
そこへYさん、Iさん、Oさん、そしてTさん夫妻がやって来た。そんなことをされるとなお名残惜しくなる。お見送りを受けてから、函館まではゆっくりと3時間で行く。
ところが、桜の家の鍵を返すのを忘れていた。どうしたものかと迷ったが、名案が浮かんだ。
それは虻田町の内科医師のIさんの病院に立ち寄って鍵を預けるという方法である。
最後の最後に恥をかいてしまったが、これもいつものことだ。
函館港に少し遅れて高速カーフェリー『ナッチャン』が入って来た。遠くから見ると魚の『エイ』のように見える。いかにも早そうだ。
だが、如何せん料金が高い。我々はエクゼクティブ・ツインという一番高い客室を頼んだ。1時間45分で3万1500円である。客室は飛行機のビジネス・クラスと同じだ。
この客室は90人の定員だが、11人しか乗っていなかった。ランチにサンドイッチとコーヒーのサービスが付き、また船内での売店の買い物券が2人で4000円分も付いて来る。それから考えれば、そうは高くないかもしれない。
あっという間にフェリーは青森に着いた。そこから八甲田ホテルをカーナビに入れた。
そして驚いた。カーナビの地図が函館を表している。だからどう行けばいいのか判らない。
3分ほど待ったら、やっとカーナビが青森の地図を表した。函館から青森まで船で移動してしまったので、コンピューターがそれを理解していなかったのだ。
私の車が古いのか、コンピューターというのはその程度なのかは判らない。
(おまけの話)
かなり前の話だが、娘の留学先を探す為に家族でスイスに行ったことがある。
ローザンヌからレマン湖に出てみた。そこはウーシーという小さな港町だった。湖畔の小さなお城のホテルに泊まることにして、港に行ってみた。
丁度、フェリーが出港するというアナウンスが聞こえた。
時間があったので、家族3人でそのフェリーに乗ることにしたが、どこへ行く船かは知らないで乗った。どうせ、レマン湖の中だから、そう遠くに行くはずがないと思ったからだ。30分もしないで、船はレマン湖の向こう側に着いた。
そこに来てみた判ったが、そこはフランス領のエビアンという町だった。
あの飲料水のエビアンである。エビアンとは町の名前であることをその時知った。
人通りの無い町を歩いて行くと、エビアンの工場があったので、窓の隙間から覗いていたら、会社の人が現れて、『どこから来たのだ?』と聞くので、『日本の東京からだ』と答えると、会社に招き入れてくれた。そこでお土産に飲料水や化粧水やエビアン・グッズをもらってしまった。小さな冒険も時には良いことも起きる。