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[2008.04.01]
■入社式に呼ばれた引退オヤジ
私はベトナム人が社長をしている会社の特別顧問というのをしている。 
その会社はアクティブリッジという名前で、ベトナムと日本で事業を行っている。 
 
社長はレ・ロン・ソンさんといい日本の大学を出た男で、私とは10年くらいの付き合いだ。経営陣の意気込みはベトナムと日本を結びつけようという壮大な名前を見れば判る。 
 
私の特別顧問という役職は『特別になにもしないでいい』ということから決められたらしい。その代わりに、報酬も無い。その方が気が楽だ。 


ある日、その会社の取締役のIさんから電話があった。 
『3月30日に入社式を行うので出席して欲しい』という内容だった。 
その電話を受けた私の印象は『凄いな~。会社設立2年で、もう入社式をやるような会社になったんだー』というものであった。 
 
ソンさんが会社を設立した時から私は『この会社は成功するのではないか』と思っていた。会社業務が時代にマッチしていることと、設立に参加したメンバーが 
大手企業から馳せ参じた優秀な人材ばかりだったからだ。 
 
入社式の当日に会場である渋谷のセルリアン・タワーの中にある東急ホテルに出向いた。背広を着るのは5年ぶりのことである。なんだか貸し衣装みたいだ。 
新入社員は6人だった。みんな元気が良い。これから彼らがこの会社を成長させて行くのだろう。なんだか昔の自分を見るようだった。 
 
 
式の途中で私に挨拶をして欲しいと依頼があった。挨拶は短い方が良い。 
私の現役時代のベトナムとの関わりと、その時のエピソードを簡単に話して終った。 
 
若い元気の良い経営陣が張り切っている姿を見るのは気持ちがいい。今回入社した6人はその辺の若者と違い、みんな意気に燃えていて元気が良い。 
この会社が大きく育ち、日本とベトナムの双方の国の役に立って欲しいと願う。 
 
判ってはいたが、もう私の時代は終ったと実感させられた入社式であった。 
素晴らしい入社式に呼ばれて、久し振りに若者の間に入り元気をもらった。特別顧問の役得でアオザイ姿の女性達4人と写真を撮ったのが収穫だった。 
 
 
(おまけの話) 
10年くらい前だと思うが、とてつもない入社式に出たことがある。 
名古屋にある一部上場のエンジニアを派遣する会社の創業社長であったXさんが、ある日のこと、取締役会で社長を解任されてしまった。 
 
その理由が『会社の金で競走馬を買ったり、カーレースに金を注ぎ込んだから』というものだったらしい。 
その後、そのX元社長はライバルとなる人材派遣会社を立ち上げて、なんと新入社員を一度に1000人も採用した。 
 
私はその会社に多少、縁のある人に誘われて会社設立・入社式に出た。 
その会社の入社式は原宿のNHK裏の大きな体育館で行われた。 
ところがその社長はとてつもないスタイルで会場に現れた。なんと本物の闘牛士の格好をしているのだ。 
 
そして、本場のスペインから闘牛士と猛牛を連れて来て、入社式で闘牛を見せたのだ。このニュースは週刊誌にも載ったほどである。 
以前の会社で得た創業者利益をその入社式に注ぎ込み、更に余った金で馬を買って、競馬の本場のケンタッキーダービーで優勝までしてしまった。 
 
これ程、けた外れの男を私は今までに見たことは無い。 
それから見たら、私なんか随分と小粒だな~。 
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心の伊達市民 第一号
心の伊達市民 第一号
北海道伊達市に2003年夏より毎年季節移住に来ていた東京出身のH氏。夏の間の3ヵ月間をトーヤレイクヒルG.C.のコテージに滞在していたが、ゴルフ場の閉鎖で滞在先を失う。それ以降は行く先が無く、都心で徘徊の毎日。 
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