■田んぼからマリーナまでは10分
田んぼのひえが気になって、その日も朝からイコロ農園に行った。どうも田んぼの水が少ないように思う。 Tさんと調べたら、案の定、水漏れ個所があった。
水漏れを直してから、昼食を食べて床屋に行った。
床屋で頭を刈ってもらっていたらSさんからメールが入った。
『3時から海に出ます。行きますか?』とあった。
Tさんを誘ったら、『俺は農業で忙しい』と断られた。
いまやTさんはすっかり農民生活に浸ってしまっている。
そこで暇人と思われるKさんを誘ったら、すぐに港に来てくれた。
伊達のマリーナは町中にある。
市役所からでも2分で行ける。
イコロ農園からでも10分である。
東京では考えられない距離だ。
すでに支度が出来ているSさんのクルーザーに乗り込む。
マリーナから10分くらいの沖合に船を停めて竿を出す。
私は事前にSさんから言われていた。
『餌は自分で付けてね。釣れた魚は自分で針から外してね』。
釣り師の私も、こんなことを言われるようじゃかたなしである。
私が糸を垂らすとすぐに当たりがあった。
リールを巻いて引き上げると20センチくらいの真カレイであった。
その後も釣れ続けて、3人で10数匹の釣果となった。
それを伊達には海もあることを再認識してもらう為に、農作業から離れられないTさんに届けた。
私も久し振りに海に出て、いつもは農作業で下ばかり見ている生活から、深呼吸をして空を見上げる貴重な経験をさせてもらった。
(おまけの話)
最初に私がカレイを釣り上げてから、Sさんがそれに続く。
また私が釣り上げる。それも35センチもある大物であった。Sさんは普通のことのように次々と釣り上げる。
ところがKさんに全く当たりが無い。
私とSさんは陸側に面した船の同じ側で釣っている。
そこで私はKさんに、『Sさんと場所を替わってもらったら』と言った。
Kさんは意地を張って、『ここでいいよー』と言う。
しばらくしてから私はまた、『Sさんに場所を替わってもらいなさいよ』と言ったら、Kさんはしぶしぶ竿はそのままに人だけ替わった。
すると、すぐに当たりがあったらしく,Kさんが竿を引き上げた。
すると、なんとカレイが2匹も付いて来た。
私はSさんが魚の付いている竿をそのままにして、席を替わったのではないかと疑っている。
これを読んだKさんからクレームが来そうだなー。
Kさんはゴルフはシングルだが、釣りはビギナーのようだった。