■努力が報われるか?、秋が楽しみだ。
私は今年からイコロ農園クラブの理事長であるから、作物の出来にはかなり神経質になっている。 今年は春先から雨が少なかったようで、米の生育が悪い。
それに田圃には雑草やひえが沢山生えて来ている。
これをどうしたよいか分からないところが、俄か農家の辛いところだ。
そこで、これは問題とばかりにレタス農家のSさんのオヤジさんに見てもらうことにした。オヤジさんは自分で米も作っている専門家だ。
元気な姿で現れたSオヤジは、その原因がすぐに分かった。
先ず、水が少ない。その影響もあり、田んぼにひえが沢山生えている。
真面目を装うイコロ農園のオーナーのTさんはノートを取り出し、なにか書いている。どうやら、今年は雨量が少ないせいか溜池の水が少ない。
しかも、その少ない水を無駄に川に漏らしている。
このままでは米の収穫は大幅に減少してしまう。
それではイコロ農園クラブのメンバーに米を届けられない。
そこに現れたK組のK社長は土木工事が専門なので、事情を話して水路の補修工事をしてもらうことにした。
私が用事を済ませて午後から帰って来て現場を見たら、既に工事は終っていて水漏れは解消していた。
これで水は無駄に流さなくなったが、次はもっと雨が降って欲しい。
ゴルフをする時は雨は降って欲しくないし、農業は雨が降って欲しいし、農作業の時は晴れて欲しいので、ゴルフと農業は両立しないんだと分かった。
そういえば、農家のオヤジでゴルフをする男は少ない。
壮瞥町の300ヤードのドライバーを放つSさんは例外かもしれない。
(おまけの話)
田んぼの「ひえ」をなんとかしないと米の収穫量が大幅に減ってしまう。
イコロ農園クラブの顧問、相談役などの重職を担う人達は現役で仕事も忙しいので、農作業は手伝ってくれない。
そうなると理事長の私しかいない。
仕方ないので、ゴム長靴で田んぼに入る。
懐かしい子供の頃の感触が足に伝わって来る。
ひえは取っても、取っても無くならない。
どうせやるなら徹底的にと思ったのがいけなかった。
もう年なんだから無理は利かないのを忘れていた。中腰の前屈みの姿勢での草取りは腰をやられる。
しばらくやって立ち上がると、もう腰が真っ直ぐにならない。
Tさんは、『イナバウアーをやるといい』なんて自分は田んぼに入らずに外から言っている。
それでも4時間の農作業で、少しは田んぼも綺麗になり、これで秋の収穫が楽しみだ。
秋になり、イコロ農園の米をもらった人は私の汗と涙の結晶の米なんだから、1粒たりとも残さないで食べることをお願いします。
でも、あの草取り以来、私のゴルフはすっかり下手になってしまった。