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[2008.07.16]
■後ろ姿の肩が泣いている農家のSさん
壮瞥町の農家のIさんは今年の春先の霜で商売のネタであるサクランボが全滅した。 
霜の為に花は咲いたが実が付かなかったのである。 
それでもIさんは、『自然が相手だから、そういうこともあるさ』と達観している。 
 
でも、私が想像するに、今年はかなりの赤字経営になるのではないかと心配している。 
Iさんの笑顔の裏に隠された切実な悲しみを私は知っている。 


伊達のレタス農家のSさんからメールが入った。 
『最近の高温で作が進み過ぎたのと同時に、消費低迷により、出荷が進まず、圃場廃棄することになりました。 毎年の事とは言え、生産者としてつらい選択をすることになってしまいました。』とあった。 
 
消費者はこんな辛い農家の選択を知らないと思う。 
この辛さを知ってもらい、農作物を大事に食べて欲しいと思い取材に出掛けた。 
 
午前9時に畑に付いて、廃棄予定のレタスを欲しいだけ収穫する。 
 
 
・・とは言っても、レタスは1人で1個も食べられない。 
なんと、廃棄の為のレタスの数は全部で6000個だと言う。 
私の必要な数のレタスを収穫した後に、Sさんはトラクターでレタスを轢き潰して行った。 
Sさんの後ろ姿を見ると、その肩が泣いていた。 
 
Sさんの作るレタスは年間で30万個というべらぼーな数である。 
彼の競争相手は長野県の八ヶ岳近郊の高原レタスである。 
 
生産が過剰になると遠距離のSさんは競争に負ける。 
そして廃棄となる。 
そんなことが生産地で起きているのに、スーパーマーケットの値段は変わらない。誰が儲けているのだろうか? 
 
こんな無駄なことをしないで、なんとか解決策はないのだろうか?食べ物を粗末にすると、その報いがきっと来る。 
なお、Sさんのレタスは伊達市内のポスフール、ウロコ、丸鮮ふれあい直売所で販売されています。みんなで買いに行きましょう。 
そして食べ物を捨てないでいいように協力しましょう。 
 
 
(おまけの話) 
私の世代は子供の頃に食糧難だったので、食べ物は粗末にしない。 
更に生野菜を食べるようになったのも、高校生になってからではないかと思う。 
 
その頃までは野菜の肥料に人糞を使っていたので、子供も大人もみんなお腹に回虫がいた。 
その回虫をたまに虫下しで取り去るのである。 
 
その薬が不味くてなかなか飲めなかったが、ある時期からその薬にチョコレートの味が付くようになった。 
それを飲んだ翌日にはうんこの中に太い長い回虫が出て来たのを覚えている。 
 
今では平気で生野菜をサラダなんかにして食べているが、その頃のことを思うと、隔世の感がある。 
今はあまりに清潔な世の中になってしまった為に、少しの菌にもやられるような軟な日本人となってしまった。 
 
日本人が清潔になったその最大の功労者はウォッシュレットである。 
でも、どういう理由からか、海外では殆ど普及していない。 
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心の伊達市民 第一号
心の伊達市民 第一号
北海道伊達市に2003年夏より毎年季節移住に来ていた東京出身のH氏。夏の間の3ヵ月間をトーヤレイクヒルG.C.のコテージに滞在していたが、ゴルフ場の閉鎖で滞在先を失う。それ以降は行く先が無く、都心で徘徊の毎日。 
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