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[2008.11.26]
■返事が無いと、そうかと思う
今回は微妙な話を取り上げる。それは宗教に関してである。『外国へ行ったら政治と宗教の話はしない方がいい』というのを何かで読んだ覚えがある。 
ここは日本だが、それでもあまり取り上げない方が良いと思う。でも、今回は敢えて取り上げる。 


伊達を去る日に友人のXさんの会社で働いているYさんがコテージを訪ねて来た。 
私はYさんには1度しか会ったことがない。 
それも、ただ名刺をもらっただけの関係なので、顔も覚えていなかった。 
Yさんは『この本を是非とも読んで欲しい』と言って、ある新興宗教の教祖の著書を2冊も持って来た。 
『要らない』と言うのも大人げないので、とりあえずもらっておいた。始末に困ったその本は帰りに捨てて来た。 
そして、それで終りだと思った。 
 
東京に戻って1ヶ月もした頃に、伊達市のそのYさんから電話があった。 
『東京で教祖の講演会があるので、行きませんか?』。 
さすがに私は、『興味が無い』と断った。 
更に『あの本を読んで頂いた感想は如何でしたか?』と来た。あまり変なことも言えず、また読んでいないので返答に困り、『悪くないんじゃないですか?』と口ごもった。 
 
そして、Yさんの上司のXさんにことの次第を書いてメールで送信した。ところが、いつまで待ってもXさんからは返信が無い。 
返事が無いところから、私はこれはXさんもその宗教の信者なんだと考えた。 
だから私のメールに困り、返信が出来ず悩んでいるのだろうと察したのである。 
 
ところが、2週間も経過した頃に突然、Xさんから電話があった。『あの男はまたそんなことをやったか?』。 
どうやら常習犯らしい。 
ひたすら私に謝るXさんだったが、私はXさんが信者じゃないということが分かりホッとした。 
そして、久し振りのXさんの声が聞けた。 
これもこんな事件が起きなければ分からなかったのであるから、悪くはない。 
 
Xさんは色々とあって、忙しくてパソコンを開いていなかっただけのことだった。 
そんなわけで、パソコンは毎日開いて返信をしないと、知らない内に新興宗教の信者にされてしまいますよ。 
 
(おまけの話) 
私が伊達を去る時に、伊達の美空ひばりと言われているKさんから『私も小さな仏像が欲しいなー』と言われた。 
私の彫った仏像は人気がある。 
私が死んだら、その内に値打ちが出ると勘違いしているのかもしれない。 
 
Kさんは『仏像 in 伊達』にも来てくれているので、帰ってから急いで彫った。 
 
 
素材は我が家の庭にある『しだれ桜』の枝である。切ってから2年間乾燥させた。 
1体を彫ったところで女房に見せたら、『以前の方が上手だった』と言われた。 
夏の4ヶ月を伊達で過ごし、全く彫刻刀を触らないので、下手になったか? 
 
そこで、デザインを変えてもう1体を彫ってみた。 
でも、同じようなものだ。 
 
 
私としては、どちらも可愛らしくて気に入っている。 
この2体を伊達に送り、Kさんに気に入った方を取ってもらい、もう1体は室蘭の中島町の居酒屋『伊勢広』の女将にプレゼントすることにした。 
 
彼女は私の為に差入れを持って9月に伊達で開催された『仏像 in 伊達』に来てくれて、その時に先生の作品を買いたいと言っていた。 
ところが、値段を聞いて諦めたという経緯がある。 
そこで、弟子の私が彫った同じような仏像をプレゼントすることにしたので、彼女は大喜びであろうと思う。 
彼女はまだ、このことを知らない。 
 
来年の夏に室蘭に行った時に伊勢広に寄ろう。 
その時は、1品くらいはおまけでサービスしてくれるだろう。 
また、仏像で稼いでしまいそうだ。 
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心の伊達市民 第一号
心の伊達市民 第一号
北海道伊達市に2003年夏より毎年季節移住に来ていた東京出身のH氏。夏の間の3ヵ月間をトーヤレイクヒルG.C.のコテージに滞在していたが、ゴルフ場の閉鎖で滞在先を失う。それ以降は行く先が無く、都心で徘徊の毎日。 
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