■ミシュラン★の餃子を食べる
ある時、女房が言った。 女房「テレビで見たが、富士見町に美味しい餃子の店があるらしい」。
富士見町というのは飯田橋駅の近くで、外堀通りを挟んで神楽坂の反対側の辺りである。
そこで私は家族を代表して、まずは1人で行ってみることにした。
JR飯田橋駅には江戸城の名残の牛込門(牛込見付け)の石垣が残っている。
多分、11時30分が開店時間だと思い、11時20分に現地に行った。すると既に店の前には6人も並んでいた。店の名前は【餃子の店「おけ以」】だった。開店と同時に店に入る。
店は小さくカウンター8席、椅子席16席である。
私は餃子(600円)とカニチャーハン(970円)を注文する。
駅から3分くらいの場所にある「おけ以」は、常に入店を待つ人が並んでいる。
待つ間にメニューを見たら、店の歴史と同時に「平成30年、ミシュラン★」と書いてあった。
出て来た餃子は、見たところはどうということはない。普通の餃子に見える。隣の席のオヤジが変なことをしている。
餃子をタレに付けて食べるかと思ったら、それを皿に戻すのである。
「おけ以」の名物餃子。
これを繰り返し、6個の餃子を全てタレに付けて皿に戻してから食べ始めた。私は常識的に1個の餃子をタレに付けて、それを食べる。
まあ美味しい方だ。カニチャーハンが出て来た。
これも普通だ。カニが少ないのが気になる。
隣の席のオヤジには普通の卵チャーハン(740円)が出て来た。
メニューの品数は少ない。カニチャーハン。
私はカニチャーハンを半分食べてから、残りをスープに入れてみた。
これは「ひつまぶし」で3杯目をお茶漬けにすることからヒントを得て、初めて試してみたが違う料理のようで結構、美味しい。
隣の変なオヤジが変な目で私のことを見ていた。
勘定を済ませて店を出ると、表には10人くらい並んでいた。
カニチャーハンをお茶漬けにして食べたら、美味しかった。
(おまけの話)
飯田橋まで来たのだからと思い、靖国神社まで歩いて行くことにした。
すぐ近くには東京大神宮があるので、お参りだけする。
更に進むと私立の男子校で、芸能人の子弟も多く通うことで有名な暁星学園がある。そして10分ほどで、靖国神社に到着する。
靖国神社の参道の右手にある道を行く。
いつもの正面の大鳥居をくぐらず、横から靖国神社に入る。
すると強烈に甘酸っぱいような匂いがして来た。
これは銀杏の実の匂いである。先日の台風で、実が地面に落ちて足の踏み場もないほどだ。年配の女性2人が熱心に銀杏の実を拾っている。
銀杏から種だけ取り出して、捨てられた実が強烈な匂いを放っていた。
私は本来は恥ずかしがり屋なので、知らない人には話し掛けない。
でもこの時は2人のオバサンに声を掛けた。
私 「ずいぶんいっぱい拾えましたねー」
オバサン 「ええ、誰も拾いに来ないからね」
私 「銀杏の種ではなく、実の方はジャムに出来ないのかなー?」
オバサン「銀杏はカブレるから駄目だよ」
靖国神社で修行僧のような姿を見るのは違和感がある。
オバサン「私の娘なんか、イチョウの木の下を歩いただけで、カブレちゃうよ」。
私 「へー、知らなかった」、「そんなに拾って、どうするの?」
オバサン「私は店で出すけど、こちらの人は自分は食べないのに、近所の人にあげるのよ」。・・・・と、どうでもいいような話をしてから、私は拝殿の方に歩いて行った。
靖国神社には立派な屋根付きの土俵がある。
10月17日から「秋の例大祭」が始まるので、いまはほとんど来る人はいない。拝殿の右奥の神池の右側には相撲の土俵がある。
毎年4月にはここで奉納相撲があり、横綱を初め多くの力士が登場する。
私は一度、見たことがあるが、あまり本気は出していないようだった。
神池のベンチに座り、しばらく池を眺めてから、元の道を引き返した。
餃子を食べてからのお参りは、英霊に失礼だったかもしれないなー。
「神池」は台風の影響で、池に木の枝や葉が落ちて見苦しかった。
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